特別版 お城EXPO in 姫路 徹底ガイド 「特別版 お城EXPO in 姫路」会場から1時間圏内にある兵庫県のお城

2023年9月、兵庫県姫路市で「特別版 お城EXPO in 姫路」が開催されます。会場のアクリエひめじは、姫路駅から徒歩10分のアクセスに恵まれた立地! せっかくの機会ですから、姫路駅を起点に、兵庫県のお城を転戦してみてはいかがでしょうか。姫路駅から1時間圏内でめぐれるお城をご紹介します。

お城EXPO in 姫路

2023年9月16日(土)~18日(月・祝)、兵庫県姫路市のアクリエひめじで開催される「特別版 お城EXPO in 姫路」は、姫路城世界遺産登録30周年記念展示などの展示や、全国の城郭が出展するブース、お城のスペシャリストによる講演などが楽しめるイベント。会場から徒歩圏内にある世界遺産・姫路城をはじめ、ぜひ訪れていただきたいお城をご紹介します!

▼「特別版 お城EXPO  in 姫路」について知りたい方はこちらの記事をチェック!

姫路駅から徒歩15分 世界遺産「姫路城」

「特別版 お城EXPO in 姫路」の会場・アクリエひめじから、姫路城(兵庫県姫路市)へは徒歩圏内! 姫路城は5重6階の大天守と3つの小天守が渡櫓でつながった連立式天守を擁する城。大天守と小天守、渡櫓など8棟が国宝に指定されています。現存天守の中でも最大規模を誇る広さがあるので、見学には半日は予定しておくのがおすすめです。

姫路城
世界遺産・姫路城。その規模と美しさに圧倒される

▼姫路城のルートガイドはこちらの記事をチェック

姫路城を外側から楽しむスポットをご紹介!

圧倒的な規模を誇る姫路城は、1度や2度では到底回りきれません。そして、天守群から少し離れた場所にも遺構があります。今回は姫路城の天守の外側から楽しむスポットもご紹介します。

姫路城が借景の日本庭園・好古園

城の西側には、姫路城を借景にした役1万坪の日本庭園の好古園があります。好古園は、市制100周年を記念して1992年に開園。発掘調査で確認された、西御屋敷跡や武家屋敷跡などの地割を活かした庭園です。池泉回遊式の「御屋敷の庭」や本格的数寄屋建築の茶室・双樹庵のある「茶の庭」など九つの庭園群で構成されています。
好古園
好古園からは庭園を愛でながら姫路城も眺めたい

姫路城の中濠・南部土塁の遺構

大手門の約200m南には、南部土塁の遺構が残っています。ここは姫路城の中濠があった場所です。

姫路城、南部土塁
大手前通りと国道2号線の交差点に見られる南部土塁

すべての天守群が見られる!男山千姫天満宮が鎮座する男山

天守群の西側には、男山千姫天満宮が鎮座する男山(標高約58m)があります。男山千姫天満宮は、徳川家康の孫・千姫が建立したことで知られます。姫路駅がある姫路城の南側から天守群を見ると、東小天守が大天守に隠れて見えませんので、すべての天守群が見られる貴重な場所なのです!

姫路城、天守群
男山の山頂から見た姫路城天守群。大天守を中心に、西小天守(右)、乾小天守(中)、東小天守(左)

レンタサイクルで回るのもおすすめ!
姫路城をぐるりとまわると、大天守の見え方も異なりますし、小天守(乾小天守・西小天守・東小天守)の見え方もさまざまです。姫路駅や姫路城の周辺では、「姫ちゃり」(http://interstreet.jp/himeji/)というレンタサイクルがありますので、うまく利用して、姫路城を色々なアングルから愛でてみてはいかがでしょうか。

姫路駅から30分!「日本100名城」明石城(明石市)

次は、姫路駅から山陽本線を利用して、日本100名城の明石城と赤穂城を攻めてみましょう!

姫路駅から山陽本線に乗って約25分でアクセスできる明石駅。ホームからは明石城の立派な石垣がよく見えます。石垣の両端に立つのは、明石城(明石市)のシンボル、坤(ひつじ)櫓と巽(たつみ)櫓です。よく見ると、2つの櫓は左右対称に立っているのではなく、棟の方向が異なっています。全国に残る12の三重櫓のうち貴重な2棟ですので、ぜひ明石駅で下車して、間近で見てください! 明石城がある明石公園へは、明石駅から徒歩5分です。

明石城、坤櫓と巽櫓
現存する坤櫓(左)と巽櫓(右)。1995年の阪神大震災で被災し、修理工事を経た

明石城は、元和5年(1619)、徳川家康の曾孫にあたる小笠原忠政によって築かれた城で、西国諸大名を監視するという重責を担いました。明石海峡に面した丘を活用した縄張りと、天守は建てられなかったものの巨大な天守台が残っています。忠政の義父である、姫路城主・本多忠政が築城を指導したとされており、姫路城とのつながりを感じながら散策してみてはいかがでしょうか。

明石城、坤櫓
坤櫓は初重に千鳥破風、2重目に唐破風を備えている

姫路駅から45分!「日本100名城」赤穂城(赤穂市)

姫路駅から山陽本線で約30分、播州赤穂駅から約15分歩いた場所にあるのが赤穂城(赤穂市)です。途中、江戸時代の赤穂城下町の町割りや、赤穂のライフラインであった旧赤穂上水道に関するモニュメントや案内板がありますので、見逃さないようにしましょう!

赤穂城、本丸庭園大池泉
天守台(奥)と復元された本丸庭園大池泉

赤穂城の築城は遅く、浅野長直によって寛文元年(1661)に完成しました。播磨灘(はりまなだ)に面して築かれ、天守台はあるものの天守は建てられませんでした。天守台と隣接するようにあった庭園(本丸庭園大池泉)が復元されており、池に天守台が映る珍しい光景が見られます。また、二之丸にも二之丸庭園錦帯池(きんたいち)が復元されています。

赤穂城、本丸の石垣と刎橋門跡
二之丸から見た、本丸(南東部)の石垣と刎橋門跡(左奥)

また、赤穂城の縄張りには「折れ」が多用されていますので、縄張り全体をくまなくめぐって、折れを探してみるのもおすすめです。

姫路駅から58分!「日本100名城」竹田城(朝来市)※ふもとまで!

姫路城、明石城、赤穂城と、山陽本線上に日本100名城が並ぶ兵庫県には、あと2つの日本100名城があります。内陸部にある篠山城(丹波篠山市)と竹田城(朝来市)です。篠山城は姫路駅から2時間以上かかる場所にあり、兵庫県の広さを実感します。残る竹田城も確かに距離はあるのですが、条件さえそろえば1時間以内でアクセスすることができます。

竹田城
JR竹田駅の背後にそびえる竹田城(古城山)

その条件とは、姫路駅から特急はまかぜ(鳥取行き)に乗車することです。はまかぜに乗れば、姫路駅から竹田駅(竹田城の最寄り駅)まで58分。竹田駅のホームからは、山上にそびえる竹田城を見上げることができます! 実際に登城する場合は、竹田駅から竹田城の料金所まで歩いて登って約30分、ほかにバスやタクシーを利用する方法もあります。

竹田城、天守台
南千畳から天守台を望む。戦国時代に築かれた野面積みの石垣は迫力満点!

竹田城は、標高353.7mの古城山の山頂に築かれた天守台を中心として、北千畳、花屋敷、南千畳という三方向にのびる縄張りが特徴的です。そして、縄張りに沿って築かれた石垣は、自然石を巧みに配置しており、近世城郭の石垣とは異なる野性味あふれる表情を見せていますので、ぜひ近くで堪能してください! 石垣造りの城に改修したのは、豊臣秀吉に仕えた赤松広秀とされ、竹田城のふもとにある広秀の菩提寺、法樹寺の周辺には居館跡があったことがわかっています。

姫路駅から45分!赤松氏が築いた龍野城(たつの市)

竹田城を築いた赤松氏の城が、姫路駅から1時間圏内にあります。その城とは、姫路駅からJR姫新線に乗って約22分、本竜野駅から徒歩約20分でアクセスできる龍野城(たつの市)です。途中、雄大に流れる揖保川(いぼがわ)をわたり、童謡『赤とんぼ』ゆかりの城下町の散策を楽しみながら、龍野城を訪ねることができます!

龍野城
揖保川西岸の鶏籠山に築かれた龍野城

龍野城は、明応8年(1499)に鶏籠山(けいろうざん)の山頂に築かれた山城と、江戸時代にふもとに建てられた御殿の2つの時代に分けられます。

山城は赤松村秀によって築かれましたが、天正5年(1577)、羽柴秀吉の前に無血開城。その後、秀吉の家臣・蜂須賀正勝らによって、改修されていきます。後に赤松氏はその築城技術を評価され、竹田城を築城することになります。

龍野城
昭和54年(1979)に門・櫓や御殿などが城跡内に復興された

寛文12年(1672)に入城した脇坂安政は、山麓に御殿を建てました。その後、脇坂氏が藩主として幕末まで続いていくことになります。


以上、姫路駅から1時間圏内でアクセスできる、兵庫県のお城をご紹介しました。

日本100名城だけでも5城ある兵庫県。ほかにも、個性豊かなお城がたくさんありますので、「特別版 お城EXPO in 姫路」に合わせて、ぜひめぐってみてください!

▼「特別版 お城EXPO  in 姫路」について知りたい方はこちらの記事をチェック!

執筆・写真/藪内成基(やぶうちしげき)
国内・海外で1000超の城を訪ね、「城」をテーマに執筆・ガイド。著書『講談社ポケット百科シリーズ 日本の城200』(講談社、2021年)。『小学館版 学習まんが日本の歴史 6~8巻』(小学館、2022年)、『地図で旅する! 日本の名城』(JTBパブリッシング、2020年)などで執筆。日本お城サロン(まいまい京都主催)を運営する。

※歴史的事実や城郭情報などは、各市町村など、自治体や城郭が発信している情報(パンフレット、自治体のWEBサイト等)を参考にしています

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