【2023年版】ピックアップ!8月に開催されるお城イベント・展覧会

夏本番の8月は全国のお城でもアツいイベントが開催されます! 普段見ることのできない国宝・重要文化財施設の特別公開から、夏の夜で幻想的にライトアップされたお城空間を体験できる夏まつりまで、注目イベントをご紹介します。

姫路城/兵庫県姫路市】姫路城 夏の特別公開

姫路城夏の特別公開
(画像提供:姫路市観光課)

普段見ることのできない国宝5棟・重要文化財1棟を同時公開

2023年12月に世界文化遺産登録30周年を迎える姫路城で、普段は公開していないエリア6棟の内部を特別に公開。見学できるのは、国宝の「乾小天守」「イの渡櫓」「ロの渡櫓」「ハの渡櫓」「東小天守」と、重要文化財の「折廻り櫓」です。姫路城が有する国宝8棟中、大天守を含む6棟を1度に鑑賞できるのは実に貴重! 乾小天守から望む連立式天守の全容や、映画やドラマの撮影場所によく使われるロの渡櫓の壮麗な風景など、姫路城の魅力をより実感できること間違いなし。また期間中は、非公開エリアへの入場券として、昭和9年頃のレトロなデザインを復刻した観覧券も配布されます。これはぜひ手に入れたいレアアイテム! 9月16日(土)~18日(月・祝)にアクエリひめじで開催される「特別版 お城EXPO in 姫路」(https://shiroexpo-himeji.jp/)と合わせて訪れたいですね。

【姫路城夏の特別公開】
開催日:2023年8月11日(金)~9月24日(日)
開催時間:9:00〜17:00(最終受付)
開催場所:姫路城(イの渡櫓または折廻り櫓で受付)
料金:500円(入城料が別途必要)

名古屋城/愛知県名古屋市】名古屋城夏まつり

名古屋城夏まつり
名古屋城にて開催の「名古屋城夏まつり」。ライトアップされた名古屋城天守を背景に踊る「大盆踊り大会」は注目!(画像提供:名古屋城総合事務所)

朝から夜まで様々なイベントで名古屋城を満喫!

毎年、名古屋城で開催されている恒例イベントのひとつです。メインイベントは西の丸に設置されたやぐらを囲んで踊る「大盆踊り大会」。流れる曲は音頭だけでなくJ-POPなど様々。飛び入り参加自由なので、ぜひ一緒に踊って楽しみましょう。二の丸広場に設営された特別ステージでは、音楽や太鼓のパフォーマンスも楽しめます。また、期間中は名古屋城の開園時間が20時30分まで延長され、重要文化財の西南隅櫓も特別に公開(本丸御殿、西南隅櫓、西の丸御蔵城宝館への入場は16時まで)。普段体験できない夜の名古屋城を満喫するチャンスです!

【名古屋城夏まつり】
開催日:2023年8月5日(土)~8月15日(火)
開催時間:9:00〜20:30(閉門21:00)
開催場所:名古屋城
料金:大人500円、中学生以下無料

犬山城/愛知県犬山市】日本ライン夏まつりロングラン花火

日本ライン夏まつりロングラン花火
ライトアップされた犬山城を遠くに眺めながらの花火鑑賞は風情たっぷり(画像提供:犬山市観光課

ライトアップされた犬山城と華やかな花火が競演!

犬山城下を流れる木曽川の河畔で毎年夏に行われている風物詩「日本ライン夏まつり」。昨年から混雑緩和のため開催日時を10日間に分散し、各日約10分間の打ち上げ花火とする「ロングラン花火」へ催事形態を変更しました。今年度も8月1日から10日まで毎夜開催され、川に浮かべた船上からスターマインなど華やかな花火が夜空に打ち上げられます。ライトアップされた国宝犬山城を背景に花火を鑑賞する、風情豊かなひと時をぜひお楽しみください。

【日本ライン夏まつりロングラン花火】
開催日:2023年8月1日(火)~8月10日(木)※木曽川の増水時等は中止
開催時間:20:00頃から約10分
開催場所:木曽川河畔(ツインブリッジ下流)
料金:無料

岡山城/岡山県岡山市】夏の烏城灯源郷2023

夏の烏城灯源郷2023
「春の烏城灯源郷」の様子。岡山城や隣接する後楽園が和の演出と共にライトアップされ、幻想的な空間が広がる(画像提供:岡山城)

夜空に浮かぶ漆黒の岡山城が作り出す幻想空間

黒漆塗りの外観から烏城と呼ばれる岡山城。8月中の毎夜「夏の烏城灯源郷」が開催され、天守とその周辺をライトアップ。エリアごとにテーマ性を持たせ、城内が提灯・灯篭・ろうそくなどの明かりで温かく彩られます。また、8月7日から27日まで忍者になりきれる「忍者屋敷」が、8月18日から27日まで縁日が立ち並ぶなど、様々なイベントが日替わりで開催されます。さらに、対岸にある岡山後楽園でもライトアップイベント「夏の幻想庭園」が開催。和の風情に満ちた幻想的な空間でのそぞろ歩きを楽しめます。

【夏の烏城灯源郷】
開催時間:18:00〜21:30(天守入場は21時まで)
開催場所:岡山城天守および烏城公園など一帯
料金:無料(天守入場料大人400円、小中学生100円)、岡山城・岡山後楽園共通券640円

甲府城/山梨県甲府市】小江戸甲府の夏祭り

2023 小江戸甲府の夏祭り
石垣が間近にそびえる舞鶴城公園の広場がメイン会場(画像提供:甲府市観光課)

「小江戸」と呼ばれた甲府城下町の賑わいを現代に再現!

武田氏滅亡後、豊臣秀吉の命により築城された甲府城。その城下町には江戸から文化人や歌舞伎役者などが盛んに往来し、「小江戸」と呼ばれるほどの賑わいを見せていました。その賑わいや当時の雰囲気を楽しめるイベントとして毎年開催されているのが「小江戸甲府の夏祭り」です。メイン会場の舞鶴城公園(甲府城跡)には提灯が飾られ、グルメ屋台、ステージイベント、ウォーターアトラクション、打ち上げ花火など、大人も子どもも楽しめる催しが満載です。

【小江戸甲府の夏祭り】
開催日:2023年8月11日(金・祝)
開催時間:11:00〜21:00
開催場所:舞鶴城公園(メイン会場)、アシストエンジニアリングよっちゃばれ広場(サブ会場)
料金:無料

鳥取城/鳥取県鳥取市】企画展「鳥取城のあゆみ~天神山城から鳥取城へ~」

鳥取城のあゆみ~天神山城から鳥取城へ~
(画像提供:鳥取市歴史博物館)

山陰最大の城郭の歴史を振り返る

羽柴(豊臣)秀吉の兵糧攻めの舞台として知られる鳥取城。その歴史は前身の布勢天神山城(みせてんじんやまじょう)が築かれた室町期までさかのぼります。また、今から100年ほど前の大正11年(1922)9月に鳥取城跡に久松遊園地(現・久松公園)が開設され、それから2年後の大正13年12月には鳥取運動場(現在鳥取県立博物館のあるところ)が開設され、鳥取城跡は大きく姿を変えていきます。

今回の企画展は、久松公園100年周年を記念して開催する秋の展覧会に先駆けて行われるもの。室町期(戦国期)から関ヶ原合戦までの時代の鳥取城のあゆみについて、資料の展示や学芸員講座・歴史ツアーなどを交えて紹介していきます。

【企画展「鳥取城のあゆみ~天神山城から鳥取城へ~」】
開催日:2023年7月22日(土)~9月10日(日)
開催時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
開催場所:鳥取市歴史博物館 1階特別展示室
観覧料:一般500円

いかがでしょうか。

屋外で行われるイベントでは、水分をこまめに取るなどして、熱中症には気をつけましょう。夏休みはまだはじまったばかり!ぜひ、全国の名城で開催されているイベントに足を運んでみてください。

執筆/かみゆ歴史編集部(板谷亮輔)
「歴史はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。手がける主なジャンルは日本史、世界史、美術史、宗教・神話、観光ガイドなど歴史全般。編集制作物に『マンガで一気に読める! 日本史』(西東社)、『御朱印めぐりと寺社巡礼さんぽ』(廣済堂出版)などがある。

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