【今月のお城イベント】9月前半に開催されるイベント・展覧会をピックアップ

今年の8月はとても暑かったですね。9月上旬も厳しい残暑が続くそうですが、暑さに負けずにがんばっていきましょう。今回は、戊辰戦争150周年を記念した特別企画展「戊辰戦争と白河」や、鳥取城で行われる「鳥取城跡擬宝珠橋工事現場展望デッキの開放」などをご紹介します。※こちらのイベントは全て終了しております。最新の情報は事前にご確認ください。



【白河集古苑】特別企画展「戊辰戦争と白河-武士と庶民、それぞれの戦いと慰霊-」

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両軍の御旗や戦いの様子を描いた絵巻などが展示される(白河市歴史民俗資料館提供)

巻き込まれた庶民目線で見る戊辰戦争

白河小峰城跡の城山公園にある白河集古苑で行われる戊辰戦争150周年を記念した特別展です。戊辰戦争の際には奥羽越列藩同盟と新政府軍の間で激しい戦闘が繰り広げられた白河において、戦闘や巻き込まれた庶民の様子を旗印や絵巻などの資料によって紹介。戦死者の慰霊などにも触れ、様々な視点で戊辰戦争前後を振り返ります。

【特別企画展「戊辰戦争と白河-武士と庶民、それぞれの戦いと慰霊-」】
開催日:2018年8月11日(土)〜10月8日(月)
開催時間:9:00〜17:00(最終入館は16:30まで)
開催場所:白河集古苑
料金:入館料:大人320円、高校生以下無料、9月17日(敬老の日)は無料開放

【鳥取城】見学会「鳥取城跡擬宝珠橋工事現場展望デッキの開放」

擬宝珠橋、鳥取城
今年の9月末に完成予定の擬宝珠橋イメージ図。他の部分も2019年度以降に復元予定(鳥取市教育委員会提供)

橋の復元工事の様子を見学できるチャンス

鳥取城では、大手登城路の復元整備が現在進められており、その一環として国史跡の城跡における復元橋としては日本最長となる擬宝珠橋の復元工事が進められています。その復元工事の様子を見ることができる展望デッキが一般開放。現地では擬宝珠橋の歴史や発掘調査、復元工法の説明看板なども設置され、実際に使用されている木材の原木(輪切り)も展示されています。次の橋の架け替えは半世紀以上後を予定しているため、この貴重な機会にぜひ見てみましょう。9月1日(土)と8日(土)には復元工事に携わった大工から技術を学びながら鉋削りを体験できる「鉋削り体験イベント」が開催。また9月30日(日)には擬宝珠橋復元完成式が行われる予定です。

【鳥取城跡擬宝珠橋工事現場展望デッキの開放】
開催日:2018年8月16日(木)〜9月15日(土)
開催時間:9:00〜16:00(会期中の日曜日は閉鎖)
開催場所:鳥取城擬宝珠橋
料金:無料

【松本城】見学会「第22回松本城鉄砲蔵見学会」

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本物の火縄銃を使い、構え方や戦術などを教えてもらえる(松本城総合事務所提供)

巧みに配された松本城の防御施設

戦国時代に多くの火縄銃を収蔵していた松本城の鉄砲蔵を見て回る見学会です。戦国時代に今までの戦術を一変させた火縄銃の歴史や使い方、狭間から火縄銃を撃つ際の構え方などを伝授してもらえます。火縄銃のレクチャーが終わった後は、松本城天守二階にある「松本城鉄砲蔵」の展示を見学します。定員は40名。参加希望者は事前申込が必要になりますので、9月7日(金)までに電話またはFAXにて申込をしてください。

【第22回 松本城鉄砲蔵見学会】
開催日:2018年9月8日(土)
開催時間:14:00〜17:00(受付は13:30〜)
開催場所:松本城太鼓門櫓2階
料金:無料

【徳川美術館】企画展「尾張藩邸物語」

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知多半島の別荘などを描いた絵図や着物などが展示(徳川美術館提供)

藩邸での暮らしを彩った品々たち

江戸時代に御三家筆頭として栄えた尾張徳川家は、江戸の市谷上屋敷や麹町中屋敷、名古屋の名古屋城二之丸御殿と新御殿など諸大名の中でも多くの屋敷を持っていました。今回の企画展は、その屋敷たちで使われていた尾張徳川家伝来の品々に注目。屋敷を描いた絵図や茶道具、調度品などが展示され、尾張藩邸の姿や藩邸内での生活を明らかにします。

【尾張藩邸物語】
開催日:2018年9月9日(日)〜10月28日(日)
開催時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
開催場所:徳川美術館・名古屋市蓬左文庫
料金:大人1400円、高大生700円、小中生500円(毎週土曜日は小・中・高校生無料)

【城びとイベント】「関ヶ原の戦い」トーク&ワークショップ

関ケ原の戦いトーク&ワークショップ
歴史の「たられば」妄想をみんなで楽しむイベント

「どうしたら西軍が勝てたのか?」をみんなで妄想!

9月15日は、天下分け目の関ヶ原の戦いが行われた日!!  城びとでは、“関ヶ原の戦い”をテーマに、歴史研究家の小和田泰経先生といなもとかおりさんによるトーク&ワークショップイベントを9月15日(土)に開催します。前半は、小和田先生が“関ヶ原の戦い”について、戦いに至るまでの経緯や、わずか半日で決着がついたといわれる当日の動きなどを解説。城びと特製のレジュメもお渡しし、いなもとさんからの質問もはさみながら、詳しく楽しく学びます。後半はグループに分かれ、前半のトークを参考に「どうしたら西軍が勝てたのか?」、一緒に妄想を繰り広げましょう!

▼7月開催の「小田原攻め」トーク&ワークショップのレポート記事はコチラ!

【関ケ原の戦いトーク&ワークショップ】
開催日:2018年9月15日(土)
開催時間:13時30分~16時30分
開催場所:Creators District 神保町(東京都千代田区神田小川町3-6-8  伸幸ビル4階)
募集人数: 40名(yahoo!パスマーケットにてチケット販売、先着順)
参加費: 3,500円(税込)

城や博物館では、様々なイベントや企画展が多数開催されています。ぜひこの機会に足を運んで見てください。まだまだ暑い日が続きますので屋内や涼しい気温でも水分補給をこまめに行い、暑さ対策をしっかりして楽しみましょう。

執筆/かみゆ歴史編集部(板谷亮輔)
「歴史はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。手がける主なジャンルは日本史、世界史、美術史、宗教・神話、観光ガイドなど歴史全般。最近の編集制作物に『カラー版戦国の名城50』(中井均監修/宝島社)、『テーマ別だから理解が深まる日本史』(朝日新聞出版)、『マンガで一気に読める! 日本史』(西東社)、『御朱印めぐりと寺社巡礼さんぽ』(廣済堂出版)などがある。

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