【2025年版】ピックアップ!6月に開催されるお城イベント

6月は梅雨が続いて気分もジメジメしがちですが、全国各地のお城がある街ではそんな気分を吹き飛ばす楽しいイベントが多数開催されます。島根県松江市で開催するお城ファンの祭典「特別版 お城EXPO in 松江 2025」や、季節の花とお城をセットで愛でるお祭りなど、注目のイベントをご紹介します。

松江城/島根県松江市】特別版 お城EXPO in 松江 2025/第9回松江武者の日

松江EXPO

全国のお城が国宝松江城のお膝元に集合!

毎年12月に神奈川県横浜市で開催されている日本最大級のお城のイベント「お城EXPO」が、松江城の国宝指定10周年を記念して島根県松江市で開催! お城のスペシャリストによる松江城をテーマにした講演会やトークイベントをはじめ、松江城の企画展示や各自治体による出展ブースを予定しています。ほかにも楽しいステージイベントも行われ、大人から子どもまで楽しむことができます。さらに当日は「まつえ若武者隊」「まつえ時代案内人」や島根県観光キャラクター「しまねっこ」も参陣し、お城ファンの祭典を盛り上げます。

松江武者の日
画像提供:松江観光協会

また「特別版 お城EXPO in 松江 2025」と同じ日程で、毎年恒例の「松江武者の日」を開催。これは語呂合わせによる6月 (む) 4日 (しゃ) を「武者の日」として松江が初めて全国に先駆けて宣言したイベントで、メタバース松江城を舞台とする「e-Sports 松江城の陣~フォートナイトで対決!~(興雲閣)」や、松江城の任務を放棄して逃げだした9人の武者を探す「脱走!?武者ウォッチ」などワクワクできる体験型イベントが満載! ぜひお城EXPOと合わせてお楽しみください。

【特別版 お城EXPO in 松江 2025】
開催日時:2025年6月28日(土)9:00〜18:00(最終入城 17:30)、6月29日(日)9:00〜17:00(最終入城 16:30)
開催場所:くにびきメッセ
料金:入場券…前売1400円・当日2000円、厳選プログラム指定券…1200円(1講演につき)、ワンデイチケット…3000円(3講演。6月29日限定)

【松江武者の日】
開催日時:2025年6月28日(土)9:30〜15:00、6月29日(日)10:00〜15:00
開催場所:松江城山公園内、塩見縄手
料金:一部有料

松江城/島根県松江市】『八雲立つ』~光と詩で紡ぐ物語

『八雲立つ』~光と詩で紡ぐ物語
画像提供:松江市観光振興課

雲海に浮かぶ松江城で没入体験型のショーを実施

松江城の国宝10周年記念事業の1つとして、なんと松江城に日本最大級の城郭人工雲海が出現するという驚きのショーを開催! 昼の部では幾重にわたる雲の層を越えながら登城するというまったく新しい幻想的な体験を、さらに夜の部では雲海に加えて水の都松江をイメージした立体音響とプロジェクションマッピングで五感に響く演出を楽しむことができます。また、天守国宝指定10周年当日の7月8日には、松江城本丸にてイベントを開催。国宝10周年記念手ぬぐいプレゼント(先着100名)や国宝10周年記念書道パフォーマンスを予定しています。いつもと違う松江城をぜひ体験してみてください!

『八雲立つ』~光と詩で紡ぐ物語
夜の部では雲海に包まれた松江城がライトアップによって幻想的に彩られる(画像提供:松江市観光振興課)

【『八雲立つ』~光と詩で紡ぐ物語】
開催日:2025年6月28日 (土) ~8月17日 (日) の土日祝および7月8日
開催時間:【昼の部】雲海の出現10:00~19:10(1時間おきに8分間出現)/【夜の部】 雲海の出現&天守プロジェクションマッピング&立体音響19:20~20:50 (20分おきに8分間出現)
開催場所:松江城本丸ほか
料金:夜の部は有料。日付指定券(入場チケット)一般1000円(当日券は300円増。予約に空きがある場合のみ販売)

金沢城/石川県金沢市】第74回 金沢百万石まつり

金沢百万石まつり
金沢駅東広場の鼓門前から出発し、金沢城へと向かう百万石行列(画像提供:金沢市)

絢爛豪華な百万石行列は圧巻!

「金沢百万石まつり」は、加賀藩祖・前田利家が天正11年(1583)6月14日に金沢城へ入城したのを記念して、毎年6月に開催されている一大イベントです。何といっても注目は、毎年有名俳優が出演する絢爛豪華な百万石行列(今年は今年は石原良純さんが利家に、北乃きいさんがお松の方に扮します)。金沢駅から金沢城に入城するまでの一大パレードは、勇壮な武者行列、加賀獅子の行列など多彩な行列が次々と披露されて見ごたえ満点です! ほかにも、各社中によるお点前が披露される百万石茶会や、篝火(かがりび)のもとで幻想的に披露される百万石薪能なども開催されます。

第74回 金沢百万石まつり】
開催日:2025年6月6日(金)~6月8日(日)
開催場所:金沢市中心部
開催時間:イベントによって異なります。詳しくはホームページを参照ください
料金:無料

金沢城/石川県金沢市】金沢城・兼六園ライトアップ 初夏の段

金沢城・兼六園ライトアップ 初夏の段
ライトアップされる金沢城公園(画像提供:石川県観光連盟)

金沢百万石まつりに合わせて夜景を公開

金沢百万石まつりの開催に合わせて、6月3日に「金沢城・兼六園四季物語 初夏の段」が開催されます。当日は兼六園を夜間無料開放し、金沢城公園と兼六園でライトアップを行います。さらに、兼六園の霞ヶ池に和舟を浮かべて船上で横笛奏者が演奏する「ライトアップ演奏会」も実施予定。日中とは趣の異なる幻想的な空間をお楽しみください。

【金沢城・兼六園ライトアップ 初夏の段】
開催日:2025年6月7日(土)
開催時間:19:00~20:45(閉園21:00)
開催場所:兼六園・金沢城公園・玉泉院丸庭園
料金:無料

小田原城/神奈川県小田原市】小田原城あじさい花菖蒲まつり

小田原城あじさい花菖蒲まつり
本丸東堀に美しく咲き誇る花菖蒲(画像提供:小田原城総合管理事務所)

梅雨の時期に咲き誇る花々を楽しめる

各季節に様々な花を咲かせる小田原城。初夏に見頃を迎えるあじさいや花菖蒲を楽しむイベントが、小田原城本丸東堀にある花菖蒲園で開催されます。会期中は花菖蒲とあじさいのライトアップを毎日行うほか、土日を中心に地元店舗によるキッチンカーを出店したり、夜は天守閣の開館時間を18:00まで延長します(土日のみ。最終入場は17:30)。昼とはまた違った幻想的な演出は一見の価値あり! 

【小田原城あじさい花菖蒲まつり】
開催日:2025年5月31日(土)~6月15日(日)
開催時間:ライトアップは日没~20:30頃
開催場所:小田原城本丸東堀 花菖蒲園
料金:無料

多賀城/宮城県多賀城市】多賀城跡あやめまつり

多賀城跡あやめまつり
あやめ園に咲くアヤメ、カキツバタ、ハナショウブの品種数は東北随一。LEDライトで幻想的に彩られる夜も訪れたい(画像提供:多賀城市市民文化創造課交流観光係)

古代東北を治めた名城を季節の花と共に愛でる

神亀元年(724)に創建され、古代東北の政治・文化の中心として繁栄した多賀城。その一角にある面積約2万1千平方メートルのあやめ園では、例年6月になると800種300万本のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブが色鮮やかに咲き乱れます。その見ごろに合わせて毎年あやめまつりが開催され、LEDライトのほのかな光であやめ園を幻想的に演出する「光のインスタレーション」や「あやめ俳句大会」、郷土芸能「多賀城太鼓」「多賀城鹿踊」のステージパフォーマンス、地元のボランティアによる多賀城跡などの史跡ガイドを実施します。創建1300年の歴史に想いを馳せながら、名城を高貴に彩る花々と合わせてお楽しみください。

【多賀城跡あやめまつり】
開催日:2025年6月14日(土)~6月20日(金)
開催時間:10:00~16:00(「光のインスタレーション多賀城2025」は6月18日~6月20日の19:00~21:00)
開催場所:多賀城跡あやめ園
料金:無料

【愛知県豊明市】桶狭間古戦場まつり

桶狭間古戦場まつり
300名以上が練り歩く武者行列。その迫力を近くで体感するベストスポットは高徳院山門前(画像提供:豊明市役所産業支援課)

桶狭間古戦場まつり
沓掛城跡で披露される迫力の火縄銃発砲(画像提供:豊明市役所産業支援課)

戦国時代屈指の合戦へタイムスリップ

永禄3年(1560)に織田信長と今川義元が桶狭間の地で戦った、戦国時代を代表する合戦「桶狭間の戦い」。この戦いで命を落とした両軍の武者を供養する「桶狭間古戦場まつり」が今年も2日間にわたって開催されます。最大の見どころは、2日目に行われる「武者行列」。信長と義元をはじめ300名以上の甲冑隊と姫が練り歩く様子は圧巻です! 他にも、歴史映画製作会社の監修による「桶狭間の合戦再現劇」や、合戦前日に義元が入城したとされる沓掛城跡で行う「火縄銃発砲/棒の手演技/太鼓演奏」など、当時にタイムスリップできる楽しいコンテンツが満載。なお、初日にイベントはありませんが、戦人塚供養祭は一般の方も参加可能です。

【桶狭間古戦場まつり】
開催日:2025年6月7日(土)~ 6月8日(日)
開催時間:9:00~16:00(イベントによって開始時間が異なります)
開催場所:史跡 桶狭間古戦場伝説地、高徳院(駐車場)、沓掛城址公園
料金:無料

【愛知県新城市】設楽原決戦場まつり

設楽原決戦場まつり
まつりの最後を締めくくる馬防柵再現地での火縄銃演武(画像提供:設楽原をまもる会 事務局

戦国時代の分岐点となった合戦を鉄砲隊や子ども武者が再現

天正3年(1575)に織田・徳川連合軍と武田勝頼が激突し、日本で初めて鉄砲が大量に使われた合戦としても知られる「長篠・設楽原の戦い」。その舞台となった設楽原古戦場で、戦国将士の鎮魂とふるさとの歴史を学ぶことを目的に毎年開催されているのが「設楽原決戦場まつり」です。長篠・設楽原鉄砲隊による火縄銃の演武、小・中学生による武者行列、馬防柵再現地での決戦太鼓や馬防柵演武などによって当時の様子が再現されます。戦国時代の分岐点となった合戦を体感しながら、戦死者を弔い、平和の素晴らしさを噛み締めてみてはいかがでしょうか。

【設楽原決戦場まつり】
開催日:2025年6月15日(
開催時間:イベントによって開始時間が異なります
開催場所:信玄塚・馬防柵再現地・設楽原歴史資料館
料金:無料

【群馬県前橋市】群馬戦国御城印サミット

群馬戦国御城印サミット

全国から御城印が集結!御城印武将印づくしの2日間

戦国時代に群雄割拠した上州群馬の歴史と魅力を御城印や武将印を通じて発信するため、2021年からスタートした「群馬戦国御城印サミット」。今年もお城にまつわる自治体や団体が出展し、2026年大河ドラマ『豊臣兄弟』の舞台となる滋賀県長浜市をはじめ全国各地から御城印が集結! さらに、小和田哲男先生と歴史系インフルエンサー・石田三成@ZIBUによる講演会やステージパフォーマンスも実施。お城の魅力を存分に体験できる一日をお過ごしください。

【群馬戦国御城印サミット】
開催日:2025年6月7日(土)~6月8日(日)
開催時間:11:00〜16:00先着限定印の整理券配布はございません)
開催場所:ホテル1-2-3前橋マーキュリー WEST 2F 鶴の間
料金:無料(先着御城印&先行入場チケット販売あり)

【愛知県豊田市】豊田市博物館コレクション展示「織田信長像と長篠・長久手合戦図屏風」

織田信長像と長篠・長久手合戦図屏風
画像提供:豊田市博物館

一度は直接見たい信長像と合戦図屏風と出会えるチャンス

豊田市博物館で開館1周年を記念して初のコレクション展示を開催します。前期「藤井達吉と小原和紙工芸」に続いて、5月31日から始まる後期では重要文化財「織田信長像」と、豊田市指定文化財「長篠・長久手合戦図屏風」を展示。折しも今年は長篠の戦いから450年、そして市内で6年ぶりの公開となる織田信長像の旧国宝指定から90年にあたります。メディアで取り上げられることの多い2つの有名な史料を、この機会に鑑賞してはいかがでしょうか。

織田信長像と長篠・長久手合戦図屏風
長篠・長久手合戦図屏風(画像提供:豊田市博物館)

【豊田市博物館コレクション展示「織田信長像と長篠・長久手合戦図屏風」】
開催日:2025年5月31日(土)~6月15日(日)※月曜休館
開催時間:10:00~17:30(最終入場17:00)
開催場所:豊田市博物館 展示室2
料金:常設展観覧券・観覧整理券、企画展観覧券にて観覧できます(常設展観覧料:一般300円)

【福井県福井市】北庄築城450年記念特別展「越前北庄の城と城下」

北庄築城450年記念特別展「越前北庄の城と城下」
画像提供:福井市立郷土歴史博物館

柴田勝家が北庄に築いた城郭・城下町の姿と歴史に迫る

天正3年(1575)、織田信長は越前国支配の拠点を北庄に定め、重臣の柴田勝家がこの地に北庄城を築きました。北庄城は九重の天守をもつ大規模なもので、その城下町も信長の本拠・安土をしのぐ広大なものだったとされています。そんな北庄城の築城450年を記念した特別展を福井市立郷土歴史博物館で開催。勝家を描いた「柴田勝家像」のほか「伝北庄城出土鬼瓦」「御賀尾浦塩船盗難物注進状案」などの貴重な史料約60点を展示し、城下町福井の起源となった北庄城とその城下町について紹介します。    

【北庄築城450年記念特別展「越前北庄の城と城下」】
開催日:2025年5月17日(土)~7月6日(日)※6/13、6/16~19休館
開催時間:9:00~19:00(最終入館18:30)
開催場所:福井市立郷土歴史博物館 2F企画展示室
料金:一般700円

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執筆/城びと編集部