祝!世界遺産&続日本100名城!原城跡と教会をめぐる長崎旅プラン(前編)

2018年6月30日、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」がユネスコ世界文化遺産に登録されることが決定ました!実はその中に島原の乱の舞台「原城」が含まれていることをご存知でしょうか? 今回は、続日本100名城でもある原城と大浦天主堂などの長崎の教会をめぐる旅のプランをご紹介します。

世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」とは?

今回「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎県・熊本県)として、ユネスコ世界文化遺産に登録されるのは、現存する国内最古の教会大浦天主堂(長崎市)や、島原の乱の舞台であり「続日本100名城」でもある原城跡(長崎県南島原市)など12の構成資産です。

「禁教期にもかかわらず密に信仰を継続した潜伏キリシタンの独特の文化的伝統の証拠」という点が評価され、今年5月に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)が「登録が適当」とユネスコに勧告。6月24日~7月4日に開かれているユネスコ世界遺産委員会(バーレーン・マナマ開催)での最終審査で正式決定されました。

原城、本丸跡、天草四郎像
原城跡本丸跡に立つ天草四郎像

原城は、慶長4~9年(1599~1604)にキリシタン大名・有馬晴信によって築かれた城。江戸時代初期、島原・天草両地区で圧政が続く中、台風や日照りで餓死者が続出し、農民やキリシタンらの怒りが頂点に達しました。その結果、寛永14年(1637)、当時16歳の天草四郎を総大将として蜂起し、幕府軍12万人に対し3万人余が原城に籠城。守りが堅固で何度も攻撃を退けましたが、4ヵ月後に落城しました。

原城と長崎市の教会をめぐる

原城が位置するのは、長崎県南東部の島原半島の中でもさらに南東部。行き方は、「長崎市から鉄道とバスで移動」と、「熊本港から島原港にフェリーで移動し、島原港からバスで移動」という2つの方法があります。今回は世界文化遺産に絡めて、長崎市の教会と一緒にめぐってみましょう。日帰りだと忙しない旅になってしまうので、教会めぐりをじっくりしたい!という方には長崎駅周辺、やっぱり原城を最優先したい!という方には原城周辺で1泊するのがおすすめです。原城周辺には展望温泉施設「原城温泉 真砂」や旅館があります。

<1泊2日でめぐるプラン> ※宿泊は、長崎駅周辺または、原城周辺 
長崎駅 → 長崎市内の大浦天主堂、二十六聖人記念館などを見学 → 諫早駅 → (島原城見学)→ 原城見学 → 日野江城見学

JR長崎駅を起点にし、まずは世界文化遺産であり国宝でもある大浦天主堂へ。長崎駅から約3kmの距離。途中に鎖国時代に日本で唯一西洋に開かれていた貿易の窓口「出島」や、長崎ちゃんぽんや皿うどんのお店が並ぶ「長崎新地中華街」がありますので、異国情緒漂う長崎の歴史を感じながら散策が楽しめます。もちろん、市電やバスを使ってアクセスも可能です。

原城、オランダ街道、記念碑、出島
「オランダ街道ここに至る」の記念碑。橋を渡ると出島へ

国宝、世界遺産、大浦天主堂
国宝であり世界文化遺産である大浦天主堂

ブロンズ像、二十六聖人記念館、外国人宣教師、日本人信徒
ブロンズ像が目を引く二十六聖人記念館。二十六聖人とは、豊臣秀吉の命で慶長元年(1597)に殉教した6人の外国人宣教師と20人の日本人信徒を指します

また、世界遺産の構成資産ではありませんが、長崎駅から徒歩約5分の距離に位置する「二十六聖人記念館」も長崎のキリシタン散策ではぜひ訪ねてみたいところ。26人の殉教者が列聖して100年目の昭和37年(1962)に建てられた記念館で、昭和25年(1950)には、ローマ教皇・ピオ十二世がこの地をカトリック教徒の公式巡礼地と定めています。

同じ長崎市内にある、世界文化遺産の「外海の出津集落」や「外海の大野集落外海地区」へは長崎駅からバスを使ってアクセス可能です。詳細は「外海観光サイト そとめぐり(http://www.kanko-sotome.com/)」を参照ください。

【大浦天主堂】
JR長崎駅から徒歩35分または、JR長崎駅から市電1番約10分、「築町」乗り換え約10分、「大浦天主堂下」下車徒歩5分、またはJR長崎駅から長崎バス「大浦天主堂下」下車徒歩5分

【二十六聖人記念館】
JR長崎駅から徒歩5分

原城跡
島原鉄道バス「原城前」停留所から徒歩10分


※時刻やアクセス、料金につきましては、事前に関係施設や交通機関で最新情報をご確認ください。
※「大浦天主堂」以外の、世界文化遺産エリア内の教会見学は、事前連絡が必要です。詳細は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター(http://kyoukaigun.jp/)」のサイトをご確認ください。教会は観光施設ではありませんので、教会見学の時のマナー(http://kyoukaigun.jp/manner/)を守って見学ください。

執筆・写真/藪内成基(やぶうちしげき)
奈良県出身。30代の城愛好家。国内旅行業務取扱管理者。出版社にて旅行雑誌『ノジュール』などを編集。退職し九州の城下町に移住。観光PRやガイドの傍ら、「城と暮らし」をテーマに執筆・撮影。『地域人』(大正大学出版会)など。海外含め訪問城は500以上。知識ゼロで楽しめる城の情報発信を目指す。

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