昨年は筑紫氏館周辺に城郭が7箇所存在しているのを知らず、勝尾城と葛籠城のみ廻りました。今回は他の5か所を廻ろうと向かった先の一つが鬼ヶ城です。
筑紫氏館前の駐車場より筑紫氏館を廻り林道を西に歩いて行くと小さな橋を渡ります。左手流れる川沿いを歩くと右手に小高い山があり、その山頂が本丸です。勝尾城などと違い案内板は見当たらず、パンフとログを見比べながら登れそうな場所を見上げながら探していると何やら石積を見付けました。長さ50m程の範囲に石積が点在していて中には円形状の物もありました。当時の遺構かどうか分からず写真を取り一旦林道へ。ロッククライミング用の岩盤脇を登って暫く行くと崩れた石積のある虎口があり、その先を歩き進めると本丸に辿り付きます。本丸東に大きな曲輪が1か所これが二の丸扱い、北側に小さな曲輪が1か所、共に虎口は確認できますが確信出来る土塁は見付けられなかったです。
一通り見て廻ったので降りていきます。二の丸扱いより倒木で塞がった虎口を通り過ぎ、道であったろう場所を辿って降りていくと林道脇にある石積の場所に出てきました。下から見上げるのとは違い上から見下げると大手口に見張台が点在している様に見えてきて、石積は遺構なのか?ロッククライミング上の虎口は搦手口なのか?と答えの無い事を考えながら元来た林道を戻って行きました。筑紫氏館を含め高低差190m、往復2km、所要時間は90分でした。
案内の無い、縄張り図の無い城郭を見て廻ると遺構かどうか悩んでしまう事が多くあります。自然地形の横堀かどうか、竪堀かどうか、段々畑の跡ではないか等。今回は石積が遺構かどうか確信が出来ません。初め円形の石積を見て当初はなぜかよくある後世の焼物釜跡かと思いましたが火入れする所が無いので違う、それでは人が隠れる場所か?様々な事を考えます。円形の石積を見なかったら遺構と思えたと思います。
今は答えの無い、そのうち解決するかもしれない、今は謎のままで当時を想像するのが浪漫に感じます。
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