昨年の城納めは大みそかの八王子城でした。
ガイダンス施設のまわりや裏の遊歩道が整えられ、春の芽吹きの頃には素敵な風景が見られそうです。八王子城も滝山城もボランティアの方々が心を尽くしてくださっていてありがたいです。
2020年4度目の本丸へは、はじめて旧道から登ってみました。麓の大鳥居をくぐって少し行ったところの二股を右に行く道です。“きっと私には無理だ”と、これまで行ってみようと思ったこともなかったのですが、分岐に「旧道コッチ→」と案内が出ているということは行ってもいいということ、そして旧道は八合目の柵門跡で新道と合流するということがわかっていたので、案外大丈夫なんじゃないか?という気がしてきたのです。
結果、全く問題なく大丈夫でした。感じ方は人それぞれだと思いますが、新道より楽で、柵門跡までも早く到着した気がします。道幅は狭めで、若干急坂。新道のように歩きやすい整備はされておらず小石がゴロゴロしていますが、特に危険と感じることもなく、昔の登城路の雰囲気を味わえました。
途中、左手の斜面に根元から抉られた大きな杉の倒木があり、「この木、すっげーな…」と眺めていると、そのすぐ右の上の方にしれっと石垣があって「何だ、これはー!」となりました。金子曲輪の石垣でした。カメレオンのように冬の山と同化した石垣は自己主張はしてこないものの確かな存在感を放ちながらこちらを見下ろし、人を寄せつけない雰囲気を醸し出しています。ほぼ足元を見ながら歩いていたので、すっげー倒木がなかったら見逃すところでした。
そこからしばらく行くと分岐があり、左に行くと柵門跡に到着です。右の道は松竹バス停へ出られる道のようです。松竹バス停は以前、支城の浄福寺城に行ったときに確認済みなので、次回はそちらから八王子城を目指してみたくなりました。
柵門跡から本丸まではいつもの道を一気に登りました。松木曲輪のベンチに腰掛けると目の前には年の瀬とは思えない穏やかな景色が広がっていました。
<続く>
☆例年にない大雪で大変な思いをされている方もいらっしゃるのではないかと思います。お見舞い申し上げます。どうぞご無事で。
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