伊勢ヶ坪城は根の谷川の東側の丘陵に築かれています。大林神社の東側の道を高所に向かっていくと坂の途中に登城道があり、そこから城址に至ります。頂部の扁平地以外にも西側に郭が配されているようですが実際に訪れてみると散策できるのは頂部の主郭と西側の扁平地ぐらいに限られると思います。で‥今回訪問した時に入口の近くに鹿がいたんですね。
じっとこっちを見て「何しに来た」って表情をしていたのですが、写真を撮っているうちに、ものすごい勢いで斜面をくだっていってしまいました。実際にのぞきこんでみるとなかなかの急坂ですが、ここをあっという間に駆け下りていってしまったのですね。改めて野生の動物の機動力には驚かされます。主郭周辺から下をのぞいてみると、遠くに二頭の鹿がいます。さっきの奴ですね、つがいの鹿のようです。街中に住みついてしまっているんですね。悪さするんじゃねーぞ。
承久の変の際に熊谷直国が討死し、その功で息子の直時に安芸国三入荘の地頭職が与えられ、やがてこの地に移り伊勢ヶ坪城を築いたとされています。後に熊谷氏は高松城に本拠を移しますが、伊勢ヶ坪城はその後も隠居所などに用いられたそうです。
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