小笠原氏の一門である赤沢氏が築いたとされる城で、交通の要衝である稲倉峠近くにあります。
入口にある「稲倉城址遊歩道図」を見るとわかりますが、本郭が尾根の鞍部にあり周囲の郭より低い位置にあります。堀切や竪堀が残っていて見ごたえがあります。堀切には一の空堀、二の空堀、三の空堀と標識もありました。一の空堀を二重堀となっています。尾根を少し上がってみましたが、堀切の跡かなと思われる所もありました。コンパクトですが楽しく散策できます。
登城路は2つあり、出発点から道なりに行くと本郭と二の郭の間に出る経路と出発点からすぐに右へ登り三の郭に出る経路があります。三の郭への経路を行きたかったのですが、下調べ不足でよくわからず前者の経路を行きました。しかも途中で道がよくわからなくなり尾根へほぼ直登しました。途中、石積みがありました。後世の畑ではないかと思いますが、畑にしては石積みのある場所が不規則で、石積みも武骨な感じで今まで見た畑の石積みとは少し違う気もしました。林道入口に御屋敷館跡の石碑と案内板はありますが、「余湖くんのホームページ」でも居館の跡ではないかと書かれていました。尾根に出れば方向さえ間違わなければ、すぐに城域へは行くことができます。帰りは三の郭より下山しましたが、ロープが張ってありわかりやすかったのですが、登城口付近になると、それもなくなります。登り口さえわかれば三の郭方面より登城した方が城域の散策は容易だと思います。
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