北を三沢川に面した多摩丘陵の先端に位置する浅間山の周辺に小沢城は築かれており、南西400mほどの位置に読売ジャイアンツ球場やよみうりランドが存在します。一見閑静な住宅地なのですが「余湖くんのお城のホームページ」さんの記事にあるように営業時間中はなかなか賑やかそう。遺構はいまひとつはっきりはしないものの、背後の細い尾根上に西から物見台、浅間山(曲輪として利用)が連なり、途中に堀切もありました。尾根にはだいぶ細い個所があり、木橋がかかっています。尾根の南側一帯には武士の居館跡とみられる複数の扁平地が見られます。
小沢城は平安時代の末期に稲毛三郎重成もしくは、子の小太郎により築かれたとされています。観応2年(1530)に足利義直方の小沢城を足利基氏方の高麗経澄が攻め落城させたとあります。戦国時代には北条氏の城として寺尾城や桝形城と連携があったと思われ、享禄3年(1530)には小沢城から北条氏康が出陣し、小沢原の戦いに向かったとされています。
太平洋戦争中には小沢城跡に探照灯が置かれ、桝形山に設置された高射砲で敵機を砲撃していたとのこと。時代が変われど守りの要として周辺の城跡と連携していたようです。
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