藤沢御殿は東海道上の相模国の藤沢に慶長元年(1596)頃に築かれたとされています。「慶長記」には家康公が慶長5年(1600)に鎌倉遊覧のために訪れたと記載があるのを初めとして、秀忠・家光と三代に渡って28回使用されているようです。
寛永11年(1634)に利用されたのが最後であり、明暦の大火(1567)に伴う江戸城再建のために資材として建築物が持ち去られ、後に耕地となったようです。表御門は東海道に面した南側に築かれ、6千坪もの敷地を持ち、周囲を水堀と二重の土塁で囲まれた立派な城郭造りであったようですが、今は堀跡に案内板が立っているのみで、御殿と関係ないであろう謎の顕彰碑が立っています。
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