熊本城の「いま」 第5回 夏限定でガイドも!?「熊本城おもてなし武将隊」

熊本地震から2年。復興に向かって進んでいる熊本城の「いま」をお伝えする企画。今回は「桜の馬場 城彩苑」を拠点に観光客をおもてなしする「熊本城おもてなし武将隊」の活動をご紹介!若い女性を中心に大人気の武将隊ですが、7・8月は特別に熊本城をガイドしてもらえるってご存知ですか?

熊本城、おもてなし武将隊、加藤清正、パフォーマンス
加藤清正(中央)を中心に熱量あるパフォーマンスで盛り上げる「熊本城おもてなし武将隊」

総合観光案内所や熊本城ミュージアムわくわく座、飲食店や土産物店が並ぶ「桜の馬場 城彩苑」。いつも観光客が多い場所ですが、突如、若い女性を中心に、大ぜいの観客が中央のステージに群がる時間があります。お目当ては「熊本城おもてなし武将隊」。よく見ると、若い女性だけでなく、県外から駆け付けた20代男性、武将の名を唱える小さな幼児、一緒に踊り出すおじいさんまで!

今回は、オンナゴコロもオトコゴコロもつかんでしまう、「桜の馬場 城彩苑」を拠点に観光客をおもてなしする「熊本城おもてなし武将隊」に迫ります。熱量あるパフォーマンスのパワーの源には、熊本地震後に、熊本城へ足を運んでくれる人々の声援が関係していました。

11時30分と14時30分のステージパフォーマンス

熊本城、おもてなし武将隊、出陣
観客全員で鬨の声をあげ「熊本城おもてなし武将隊」の出陣を待つ

「桜の馬場 城彩苑」の中央に設けられているステージにて、毎日11時30分と14時30分の2回、約15分間のおもてなし演舞(殺陣をまじえたパフォーマンス)が行われます。武将による軽妙なトークに誘われて、あっという間に座席は満席、中には30分以上前から待っている方も。ほぼ満席になったところで、鬨の声を全員であげると、熊本城おもてなし武将隊の面々が勢ぞろい。舞台のヒートアップが最高潮を迎えるのは、熊本城おもてなし武将隊による殺陣が始まる頃。若い女性たちに混じり若い男性、おじいちゃんまでもノリノリでした。さらに驚くべきは、全武将の名前を把握している幼稚園児さんまで。ファンも観光客も一体にさせる熱いパフォーマンスが繰り広げられます。

熊本城、おもてなし武将隊、パフォーマンス
パフォーマンスが始まると立ち見客もいっぱいに。午後のパフォーマンスの後、14時50分から15時30分の間には、写真撮影や花押(サイン)に対応。お気に入りの武将と一緒にひとときが過ごせます

熊本城、おもてなし武将隊、パフォーマンス
殺陣を交えた演舞の迫力ある動きに観客は魅了される


熊本城、おもてなし武将隊、トーク
軽妙なトークで観客を盛り上げる

現代によみがえった武将たち「熊本城おもてなし武将隊」

熊本城、おもてなし武将隊
上段左上から大村喜前、黒田官兵衛、島津義弘、飯田覚兵衛、あま姫。下段左下から南条元清、小西行長、加藤清正、細川忠興、松井興長 ©熊本城おもてなし武将隊

「熊本城おもてなし武将隊」について、もう少し詳しく知りたいですよね?メンバーは10名、熊本城を築城した加藤清正に加え、肥後熊本とゆかりのある武将と姫によって構成されています(2018年7月現在)。

戦乱の世を駆け抜けた九州の名だたる武将たちが、
日ノ本を盛り上げるべく平成の世の熊本城に集結。
熊本城築城主である加藤清正を筆頭に、肥後熊本に所縁深い大名達、
そしてその家臣団、姫で構成された武士集団である。

というコンセプトの元、戦国時代からよみがえった戦国武将が、熊本の観光PRや観光客のおもてなしをしています。舞台でのパフォーマンス時だけでなく、写真撮影や「桜の馬場 城彩苑」を歩いている時も武士言葉。積極的に話しかけてみれば、つられて思わず武士言葉が出てきますよ。集合写真を見て顔を覚えて臨めば楽しさも倍増!それぞれの肩書きをご紹介!

加藤清正(熊本城初代城主)
細川忠興(肥後細川藩藩祖・細川忠利の父)
小西行長(宇土城城主 加藤清正のライバル)
島津義弘(薩摩島津家十七代当主)
黒田官兵衛(豊臣秀吉を支えた名軍師・福岡藩祖)
大村喜前(大村藩初代藩主)
松井興長(細川家筆頭家老)
あま姫(加藤清正の長女)
飯田覚兵衛(加藤家筆頭家老・加藤清正の幼馴染)
南条元清(小西行長家臣のち加藤清正家臣)

海外への出陣も行い幅広く活動

熊本城、おもてなし武将隊、案内板
ステージ横の案内板で当日出陣するメンバーをチェック

主な活動は大きく6つ。①熊本城おもてなし武将隊ステージ、②観光客のおもてなし、③全国および海外に出向いての観光PR、④歴史授業・ミュージアムトーク、⑤テレビ、ラジオなどのメディア出演、⑥インターネット・SNSを通しての情報発信です。

毎日開催している「おもてなし演舞」が活動の中心ですが、実は国内のみならず、アジア(台湾、上海、タイなど)、オーストラリア、アメリカ等でイベントを実施。言葉が分からなくても、見た目で日本らしさを認識してもらえるそう。取材時のおもてなし演舞にも外国人観光客の姿が目立ち、武将隊のメンバーは英語であいさつをし、さらにステージを盛り上げていました。

また、博物館、美術館、各種教育機関・学校などに出向いて歴史講演会や出前授業といった教育普及活動を行うほか、月1回「ダウンタウン・ストリート・ショップ」というラジオ番組に出演し最新情報を発信。城下町の下通TSUTAYA 1F カリーノ坂スタジオ番組内で公開放送のため、タイミングがよければ見学できます。

番組内で音楽を流す場面もあり、熊本にゆかりのある曲のほか、他の武将隊が歌っている曲を流す場合もあるそう。イベントを通じて、全国の武将隊との交流も盛んになっているのです。全国からおもてなし武将隊が集まる「全国の武将がおもてなし 戦国パーク」というイベントも、今年の3月に熊本城で開催され、県内外の子どもから大人まで3万人を超える来場者を誇る熊本の人気イベントとなっています。

7・8月限定!熊本城おもてなし武将隊が熊本城ガイドに

熊本城、二の丸広場、夕涼みツアー
二の丸広場を案内している「夕涼みツアー」 

7・8月には、熊本城おもてなし武将隊と一緒に、特別な体験ができます。「夕涼みツアー」として、熊本城おもてなし武将隊が熊本城を案内してくれるのです。熊本城おもてなし武将隊がガイドしてくれること自体もうれしいですが、実はこのツアーの醍醐味は10名いる武将それぞれの目線によって熊本城が語られること。例えば加藤清正と、ライバルであった小西行長や島津義弘では、熊本城の見方にどんな違いがあるのか興味ありませんか? 日によって案内する武将が変わりますので、公式ホームページで予定をご確認ください。

<夕涼みツアー>
実施日時
2018年7月14日(土)、15日(日)、16日(月)、21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)、8月11日(土)~15日(水)、18日(土、)19日(日)、25日(土)、26日(日)
17:00開始(予定)

内容
事前申込不要・無料
17:00までに二の丸広場 バス停付近に集合
17:00 城内案内開始(二の丸広場~加藤神社~二の丸広場)
※小雨決行(中止の場合はツイッター、ブログ等で当日16時までに告知)

熊本城に足を運んでもらうことが何よりうれしい

熊本城、おもてなし武将隊
「皆の衆の声援をお待ちしておるぞ!」

熊本城おもてなし武将隊のメンバーは、熊本城に足を運んでもらえるのがうれしいと口をそろえます。熊本県外のイベントで会った方、熊本地震以前に会った方たちが、熊本地震後に熊本城を訪ねて届けてくれる声。もちろん初めて会う方も大歓迎ですので、熊本城おもてなし武将隊に会いに、熊本城へ足を運んでみてはいかがでしょうか。声援を送って、ますますパワフルなパフォーマンスを見せてもらいましょう!

熊本城おもてなし武将隊 公式ホームページ


執筆・写真/藪内成基(やぶうちしげき)
奈良県出身。30代の城愛好家。国内旅行業務取扱管理者。出版社にて旅行雑誌『ノジュール』などを編集。退職し九州の城下町に移住。観光PRやガイドの傍ら、「城と暮らし」をテーマに執筆・撮影。『地域人』(大正大学出版会)など。海外含め訪問城は500以上。知識ゼロで楽しめる城の情報発信を目指す。

※歴史的事実や城郭情報などは、各市町村など、自治体や城郭が発信している情報(パンフレット、自治体のWEBサイト等)を参考にしています

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