2024/04/16
お城を楽しく研究する「城ラボ by 城びと」 お城で運気UP!城ラボby城びと的パワースポットを探せ

4月は始まりの月。お城へ行って今年度の運気をあげませんか? 大好きなお城に行くだけでもテンションマックスになる城ラボby城びとの主任研究員たち。欲張って「お城で運気上げ!」をも目論んでいます。(2023年4月取材)
■新年度開始!ある日の主任研究員たち
久保井研究員(以下久保井)「お城って幸せ空間だよね~」
いなもと研究員(以下いなもと)「すごくわくわくするし、楽しいし、元気になるパワースポット!」
久保井 「新年度も始まったことだし、お城行きたい!」
いなもと「小田原城のイヌマキってほんとにパワースポットじゃなかったっけ」
久保井 「そうだ、私たちがパワーというかエネルギーを感じるお城スポット、探したい!」
いなもと「城ラボby城びと的パワースポット探しだね!」

というわけで、神奈川県小田原市にやってきました。小田原城と石垣山城で、パワーをいただいちゃいます!!
桜が満開の小田原城でさっそく調査開始!

いなもと「うわー!桜がキレイ!!」
久保井 「ほんの数日しか満開が見られないのも、桜の魅力だよね」
いなもと「私、すでに桜の花に癒されている…。もしやこれがパワースポット!?」
桜の花はとってもきれいで、見ているだけで気分が明るくなるから確かにパワースポット!

桜の中にいると自然と笑顔になりますね!
でもせっかくなら、いつ行ってもそこにあるパワースポットを見つけたいですよね。なので、今回は選外扱いということで、小田原城に入城します。
馬出門を入った後に…あれ?あっちに見えるのは!?
■①銅門広場のビャクシン

大きくて立派な木を発見! なんだか昔からありそうな木です。近付いてみると「小田原城跡のビャクシン」の標柱が! 解説板によると、小田原市内最大のビャクシンで、市の天然記念物に指定されているそうです。
久保井 「木の幹がゴッホの絵画みたい」

幹についた多くの傷は、痛々しいと見ることもできますが、芸術的な雰囲気を纏っているように感じられました。
いなもと「ずっとお城を見つめてきたのかと思うと、感慨深いなぁ」
これは、さっそく…1つ目のパワースポットではないでしょうか!?

■②本命・イヌマキ
さらに足を進めると、歴史を感じるどっしりとした木を発見! 出ました、小田原城の公式?パワースポット、イヌマキです!

この木も小田原市の天然記念物に指定されています。
イヌマキのマキは「真木」と書いて、まっすぐ伸びる木という意味があります。
はじめは幹がまっすぐですが、大木になると、このイヌマキのようにねじれるそうです。
もちろんパワースポットに認定。

ちなみに、イヌマキの実の赤い部分は食べることができます(緑の部分は毒性があるので注意)。少し甘酸っぱい味とねっとりした食感で「森のグミ」ともいわれるそうですよ。
昔の人たちは食べていたのでしょうか?
籠城するときの非常食の役割があったのでしょうか?
なんだか、妄想が膨らみます。

■③本丸の松の木
今まで、小田原城で「木」にはそんなに注目していなかったけれど、よく見ると他にも立派な木があります。
天守閣に向かう途中、高くそびえる松の木に一際惹かれました。

久保井 「松は葉が散ることがない常緑樹だから、縁起が良い木!」
いなもと「ビャクシンもイヌマキも常緑樹だったね。絶えることなく繁栄が続くようにっていう願いが込められているんだろうなぁ」
久保井 「この松のすぐ近くにある常盤木門(ときわぎもん)の常盤木は松のことだよ。」

シンボルともいえる松の大木も、パワースポットに認定。

これで、小田原城の城ラボby城びと的パワースポットが3つになりました。
いなもと「そういえば、石垣山城に縁結びの木があるって聞いたことがある」
久保井 「え!それは行ってみたい!」

早速、石垣山城に移動!
小田原駅から電車で一駅、本当に近いです。

■④清正?の石
石垣山城は、文字通り、総石垣のお城。石垣は立派で、それこそ1つ1つの石にパワーを感じます。
その中でも、石をこよなく愛するいなもと研究員のイチオシがあるそうです。
そのイチオシ石があるのは、縁結びの木がある本丸に向かう途中。いなもと研究員の声掛けがなければ絶対スルーしています。
いなもと「南曲輪にある石を見て見て!」

久保井 「これ…?」
いなもと「よーーーーく見て! 文字が彫られているよ」
久保井 「え?文字?み、見えない…」

いなもと「表面の砂を払い落として、スマホのライトで照らしたら見えるかな?」
久保井 「あ!見えた! でもなんて書いてあるかは分からない」

いなもと「上下逆で分かりにくいけれど、『此石可き左右加藤肥後守石場』って書いてあるの。加藤清正か息子の忠広が彫った文字と考えられているよ」
久保井 「あ、ほんとだ!!見える!!えー、清正の石!!!感動!!」
いなもと「これは石垣山城築城の時に彫られたものじゃないんだ。江戸時代にこの辺り一帯が江戸城の採石地となったんだけど、そのタイミングで彫られたみたい」

いなもと研究員と2人、きゃーきゃーと大興奮!! もちろん、この石もパワースポットに認定です。
いなもと研究員によると、風化により文字は数年前より薄くなっているそう。雨風にさらされる環境のため、今後さらに見えにくくなりそうです。気になる方は1日も早く行くことをおすすめします!
■⑤本丸跡の「連理木」

ついに到着、本丸跡にある連理木です!
2本の木が上の方で繋がっています。

連理木は、石垣山城のように2本の木の枝が癒着したもののほかに、1本の木の別れた枝が再び癒着したものもあります。どちらも「縁結び」「夫婦和合」の象徴。
異なる枝同士の木目(=理)が通じた様子は、昔から吉兆の現れといわれています。
まさにパワースポットですね。

ということで、今回は小田原で合計5つのパワースポットを堪能しました。
パワースポットを探そうとしたら、いつもとは違うお城の見方ができて楽しかったです。
お城に行くとき、パワースポットないかな?という目線でめぐると新たな発見があるかも!
これからもお城のパワースポットみつけるぞー!

執筆/久保井朝美(くぼいあさみ)、写真/城ラボby城びと研究員たち
