大阪城城下で楽しむ食・笑・遊・学・歴史!「大阪城夢祭」レポート②

大阪城の天守閣復興90周年の節目にあたる2022年の10月15日(土)~10月23日(日)の9日間、大阪城にて記念イベント「大阪城夢祭」が開催されました。大阪出身の地元大好き編集部員が最終日に潜入してイベントレポートをお届けすることになりましたが、内容の濃さと編集部員の大阪愛が炸裂し、とても1回では収まりませんでした。関ジャニ∞村上信五さん&関西ジャニーズJr.のコラボレーションイベントを中心にご紹介した第1回(https://shirobito.jp/article/1682)に続いて、今回は城下町の賑わいが再現された「大阪楽市楽座」の模様をレポートします。

「大阪城夢祭」ってどんなイベント?

大阪城天守閣復興90周年を記念して、10月15日(土)~10月23日(日)の9日間、大阪城で開催されたイベント。9日間を通して行われたのは、大阪にゆかりのあるアーティストのライブや「食」「笑」など大阪を代表する名物を楽しめる「大阪楽市楽座」、城内の15以上のポイントをめぐってクイズに答える「歴史をたどる大阪城ぐるっとラリー」など。オープニングセレモニーには松平健さんが大阪城天守閣前の特設ステージで「マツケンサンバⅡ」を披露するなど、地元の方だけでなく日本中で話題になったであろうイベントです!(私含め、編集部員の中の何人かが「マツケンサンバ踊りたかった」と言っていました。マツケンサンバⅡ強し…)

▼イベント公式サイトはこちら!
大阪城天守閣復興90周年記念事業「大阪城夢祭」

大阪城夢祭、楽市楽座
太陽の広場で開催された「大阪楽市楽座」の風景。逆側には「楽市楽座」と書かれた門もありました


とことん大阪の魅力を詰め込んだ城下町!?「大阪楽市楽座」

とても広い大阪城公園の太陽の広場で実施されたイベントが「大阪楽市楽座」。お笑いコンビNON STYLEの漫才師・石田明さんがトータルプロデュースしたこの空間、3児の父である石田さんの「小さい子から大人まで楽しんでほしい」という思いが根底にあるそうです。

キタ(梅田周辺)とミナミ(難波周辺)の名物グルメを集めた「グルバト!」、着物やヘアメイクをしてもらえる着せ替えブース、大阪とその歴史を家族もカップルも楽しめるワークショップ、すごろくなど昔の遊びを楽しめる「遊び」エリア、そして寄席や漫才などが行われる「見世物小屋」…他にも急にお笑いゲリラライブが楽市楽座内のステージで始まったりと、大阪城公園は普段から家族連れの方がまったりしている素敵な場所ではありますが、いつもとは違う雰囲気で楽しめる空間となっていました。さらに、折り紙といった小さな子でも参加できるワークショップや、とてもしっかりした授乳室まで完備。まさに老若男女、安心して楽しめる!

大阪城夢祭、楽市楽座
石田さんは魅せ物小屋の司会も務めつつ、終わったら外に出てファンの方と交流されていました

大阪城夢祭、楽市楽座
楽市楽座の真ん中にはステージも。ゲリラライブが行われたときはびっくりしました

大阪城夢祭、楽市楽座
似顔絵屋さんもあって(伺った時にはお休み中だったのでお会いできず)、様々なタレントさんの似顔絵が。似てる上に、ホンマ働きすぎ…!

伝統工芸の浪華本染めの実演!

さて、いくつもワークショップや遊びを体験したいな~とエリアをうろうろしていたのですが、どこも小さいお子さんでいっぱい! キッズに楽しんでもらいたい編集部員。どれを見ようかなと悩んでたら、たまたま目の前のブースにて伝統工芸「浪華(なにわ)本染め」の実演がされるとのことで、見学させていただきました。(もちろんお子さんが前、編集部員は後ろの方です)

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

伝統工芸の浪華本染め、初めて聞く…と思ったら令和元年に伝統工芸に指定されたとのこと!「浪花」のはなの文字が「華」なのも素敵。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

若手の方が布に糊付けをしていきます。1枚1枚丁寧に。少しでもずれると色を付けた時に同じ模様が出ないので大変そう。ちなみに、実演では最大20枚ですが普段は60枚一度に作るそうです。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

糊付けしたら、模様ごとに防のようなものを作り、そこに色を流し込んでいきます。最初は透明の液体だったのが、もう別の色の液体を入れると赤くなる!といった不思議な現象に、見ている皆さん興味津々。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

お子さんも興味津々で、「なんで色変わるの?」など疑問をどんどん投げかけます。どんどんしていきます。伝統工芸士の方たちも愛想よく返して、和気あいあいと関西弁が飛び交う…。思い出しながら執筆していると、大阪に帰りたい欲が高まります。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

一番上の布を取って端を切ると…出来上がり! ただしこの状態だと糊が付いているため、使うには洗濯をしなくてはいけません。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、浪華本染め

ワークショップではその場で袋に入れていただけました。これは軽く糊を落として家で広げたもの。実演をしたものプラス、元々作ってきてくださった糊の落ちた手拭いもいただきました。太っ腹。やっぱり大阪へ帰りた(以下略。

大阪城夢祭、大阪楽市楽座、ワークショップ
バルーンで剣とカブトを作れる体験。作りたかったー! とても人気で行列ができていました

大阪城公園内をぐるっと周遊!

大阪城夢祭では、城内のあらゆる所に看板が設置され、二次元バーコードを読み取ってクイズに参加できる「歴史をたどる 大阪城ぐるっとラリー」も実施。なんとチェックポイントは15カ所。広い城内を15カ所(景品交換所なども合わせると17カ所)…!とおののいておりましたが、各スポットで老若男女を問わず、楽しそうにクイズに参加する多くの方々の姿が見られました。

大阪城夢祭、遊覧船
城内を歩いていると遊覧船が。ゴールドの遊覧船なんて贅沢。乗りたい!

大阪城、青屋門
広いが故に「ここどこ?」となることも多い大阪城。ここは石山本願寺の青屋町にちなんで青屋門という名前になったそう。いつ来ても発見があります

大阪城、極楽橋、天守閣
極楽橋と天守閣。いい景色ですね

大阪城公園は城内がとてつもなく広く、芝生のエリアも多いことから「地元の人々の憩いの場」のような役割を担っている認識が編集部員の中にありました。快晴ということもあり、いつものようにレジャーシートを持参してお弁当を食べている家族もいましたが、イベントには近くに住んでいると思しき方々のほか、外国から来られているであろう観光客の方や、学生さんなのか数人で写真撮影を楽しんでいる方々などもいらしていました。いつもとはまた一味違う雰囲気の賑わいを見せる大阪城公園を味わうことかでき、大阪出身の編集部員はとても嬉しくなりました(ずっと大阪に住んでる母にも聞いたところ、同じ感想でした)。

大阪城は豊臣秀吉により築城されて以来、大坂の陣による落城や徳川家による再築城があったり、戦火に見舞われたりなど、大阪の激動の変化とともに在り続けました。その大阪城が今地元の方の憩いの場所になっている…そんなこともお城の魅力の一つだと感じました。

天守閣復興90周年ということで大きな盛り上がりを見せた「大阪城夢祭」のレポートはこれまで…と言いたいところですが、現在行われている大阪城天守閣の特別展「“シンボル”が彩る戦国の世」について大阪城天守閣学芸員の岡嶋さんにインタビューをさせていただきました! レポートを通じて大阪城に興味を持ち、今回のイベントで「少し歴史って面白いかも?」と思ったら、ぜひ読んでいただければ嬉しいです。
<③花押や家紋等を通じて歴史に触れる企画展─大阪城天守閣の学芸員さんにインタビュー 「大阪城夢祭」番外編 https://shirobito.jp/article/1696


▼大阪城の天守閣復興90周年「大阪城夢祭」のレポートはこちらから
村上信五&関西ジャニーズJr.の大名行列、大阪城トークショーも!「大阪城夢祭」レポート①

執筆/城びと編集部 協力/市岡染工場

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