城をめぐる最新研究|小和田哲男 城をめぐる最新研究 第4回「国史跡となった姉小路氏城跡」

姉小路氏とは
令和6年(2024)2月21日の官報告示で、飛驒国の姉小路氏(あねがこうじし)城跡が国の史跡に指定された。古川城跡・小島城跡・野口城跡・向小島(むかいこじま)城跡・小鷹利(こたかり)城跡の5つで、いずれも岐阜県飛騨市に所在する中世山城である。
姉小路氏は、その名からも連想されるように、京都の公家の出である。藤原北家小一条流といわれ、藤原師尹(もろただ)の子済時(なりとき)が姉小路氏を称したのにはじまる。建武新政のとき、家綱が飛驒国司に任じられ、飛驒国北部吉城(よしき)郡の中枢古川盆地に居住しながら、代々公卿(くぎょう)にも列し、京都との間を往来していた。

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