2026/06/30
日本城郭協会大賞 【お城TOPICS】発表!第5回日本城郭協会大賞は「日本古城友の会」!
2026年4月6日の「城(46)の日」にちなみ、公益財団法人日本城郭協会が第5回日本城郭協会大賞等の受賞者を発表しました。受賞内容と併せてご紹介します! ※2026年4月7日公開、6月30日 授賞式のレポート追記
「日本城郭協会大賞」とは?
日本城郭協会の公益財団法人移行10周年を記念し、城郭文化の振興に貢献した団体および個人を顕彰するため、2022年に創設されました。 小和田哲男理事長を審査員長とする審査会にて選定が行われ、「日本城郭協会大賞」のほかに以下の3つの賞が設けられています。
日本城郭文化振興賞:城郭・城址の維持や整備を自主的に行うボランティア団体等への賞
日本城郭文化特別賞:城郭文化の普及に大きく寄与した個人や団体への賞
調査・整備・活用賞:城郭管理者として特筆すべき成果を挙げた自治体等への賞
それでは、今年の各賞の受賞者と受賞理由をご紹介します!
2026年6月3日(水)、アルカディア市ケ谷 私学会館(東京都千代田区)にて開催された授賞式での喜びのスピーチもあわせてご紹介いたします。
「日本古城友の会」が第5回日本城郭協会大賞および日本城郭文化振興賞の2冠達成!
第5回日本城郭協会大賞、および城郭・城址の維持・整備を自主的に行う団体等に贈られる日本城郭文化振興賞に選ばれたのは、「日本古城友の会」(大阪府大阪市)です。昨年の小谷城址保勝会に続き、見事2冠受賞となりました!

(左)鳥取城見学会、(右)大垣城見学会
<受賞理由>
「日本古城友の会」は、昭和38年(1963年)に創設された日本で最も早く組織された民間の趣味の会です。700回を超える毎月の見学会や会員による研究発表をはじめ、毎月の会報「城だより」や250号に達する機関誌「城と陣屋」の発行など、その精力的な活動が大いに評価されました。
60年にわたり、専門家ではなく城好きの会員だけで地道な活動を続けてきた情熱は本当に素晴らしいですね。また、大坂城の刻印調査によって刻印の種類や分布を明らかにしたことも特筆すべき成果として讃えられています。

正面左から、中西 徹さん(会長)、平川大輔さん(副会長兼事務局長)、藤岡秀典さん(広報部長)
<受賞スピーチ>
この度は各賞をいただき、本当にありがとうございます。私どもは1963年にスタートし、初めて11月に見学会をいたしました。それから60年以上が経過し、現在までに750回の見学会を毎月のように開催しております。また、毎年12月には先生方に大きなお城を紹介していただいております。このような地道な活動が、今回の表彰に至ったのだと思っております。これからもこの賞をいただいたことを糧に、会員ともどもより一層の努力をしてまいります。これからもよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございます。(日本古城友の会会長 中西 徹さん)
日本城郭文化特別賞受賞者は「アジア航測株式会社」
城郭文化の普及に寄与した個人・団体に贈られる日本城郭文化特別賞には、「アジア航測株式会社」(神奈川県川崎市)が選ばれました。

(左)赤色立体地図 安土城、(右)赤色立体地図 滝山城
<受賞理由>
同社が開発した「赤色立体地図」によって、山城の曲輪や土塁、切岸などの遺構を、細部まで立体的かつ詳細に把握できるようになりました。これまで資料が少なく存在すら確認されていないことも多かった山城ですが、この技術により多くの自治体で赤色立体地図の作成が進み、山深い地域でも遺構の概要把握が可能になりました。今後の山城研究において必要不可欠なデータとなることが期待されての顕彰です。

左から、畠山 仁さん(代表取締役社長)、千葉達朗さん(先端技術研究所 千葉研究室 室長・フェロー)
<受賞スピーチ>
本日は立派な賞をいただき誠にありがとうございます。赤色立体地図は、航空レーザーから地形を読み取り、どちらかというと防災などの目的に活用するために作ったものでした。それを皆様に城郭の分野でご活用いただいたことは本当にありがたく、嬉しく思っております。(アジア航測株式会社 代表取締役社長 畠山 仁さん)
赤色立体地図ができて、いろいろな人が自由に使えるようになって、赤色立体地図でいろいろなお城を発見するというのがニュースになっている時代です。赤色立体地図を長いこと見ているとだんだん目が良くなるのか、私は免許の更新時に眼鏡不要になりました。ぜひ赤色立体地図を活用して現地調査をしていただきたいなと思っております。それから、現在、赤色立体地図でお城を探すアプリケーションも開発中ですので、ぜひ皆様にもご参加いただいて盛り上げていければと思っております。(アジア航測株式会社 先端技術研究所 千葉研究室 室長・フェロー 千葉 達朗さん)

左から、開発中のアプリ「城ドコ」のチラシを紹介する鈴木太郎さんと猪狩祥平さん(新規事業創造本部ビジネス企画部)
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調査・整備・活用賞に輝いたのは可児市「山城に行こう!」プロジェクトチーム
城郭管理者として特筆すべき成果を挙げた自治体等を顕彰する調査・整備・活用賞に輝いたのは、「山城に行こう!」プロジェクトチーム(岐阜県可児市)です。

(左)城攻めイベント、(右)「山城に行こう!」メインステージの様子
<受賞理由>
美濃金山城跡をはじめとする可児市内の多くの山城の魅力を発信し、誘客を図るイベント「山城に行こう!」の取り組みが評価されました。現地見学やシンポジウムを官民共同で実施するだけでなく、豪華ゲストとの山城巡りや、スポンジ製の刀と矢を使って大人数で城攻めをするイベントなど、ユニークで工夫を凝らした企画を展開しています。歴史的遺産を後世に残しつつ、観光資源としても活用することを目的に、平成28年(2016年)から10年連続で開催して定着させた功績が評価されました。

左から、小和田哲男先生、冨田成輝さん(可児市長)、長沼 毅さん(可児市経済交流部観光政策課課長補佐)
<受賞スピーチ>
本日は素晴らしい賞をいただき、本当に嬉しく、心から感謝申し上げます。城郭協会の先生方や皆様のご指導・ご協力のおかげで、こうして表彰していただきました。可児市は古い歴史を持つ町で、市民は自分たちの町の歴史にとても誇りを持って暮らしています。市内に10箇所ほどある山城跡には上に何も建っていないので、織田や蘭丸、明智が見たであろう景色が見え、その場に立てるのです。そういうことを守っていきたい、何百年前の歴史そのものを守っていきたい、そしてそれを多くの皆さんに知ってもらいたいということを本当に楽しんでやってきている町だと思っています。「山城に行こう!」という取り組みを、全国の同じような誇りを持った方々と一緒に一生懸命やってまいりました。それが市民の誇りになっています。今後も子どもたちにも参加してもらい、可児市の歴史の素晴らしさ、山城の持つ意味をしっかりと伝えて引き継いでもらいたいと考えています。これからも取り組みを続けてまいりますので、皆様のご指導、ご協力をよろしくお願い申し上げます。(岐阜県可児市長 冨田成輝さん)
受賞されたみなさま、本当におめでとうございます。
ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
なお、年末にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「お城EXPO 2026」にて、受賞者による記念講演等が予定されています。
こちらもぜひお楽しみに!
【第5回日本城郭協会大賞概要】
主催: 公益財団法人日本城郭協会
後援: 文化庁
協賛: ブックオフコーポレーション株式会社
審査員:
審査員長 小和田 哲男(協会理事長・文学博士・静岡大学名誉教授)
副審査員長 三浦 正幸(協会評議員・工学博士・広島大学名誉教授)
加藤 理文(協会常務理事・文学博士)
審査員 安形 哲夫(協会評議員・株式会社ジェイテクト 前社長)
中井 均(協会評議員・滋賀県立大学名誉教授)
小和田 泰経(協会理事・静岡英和学院大学非常勤講師)
萩原 さちこ(協会理事・城郭ライター)
多可 政史(読売新聞文化部)
宮代 栄一(朝日新聞編集委員)
森 忠彦(毎日新聞元編集委員)
執筆/城びと編集部









