「お城を探す」の航空写真で見るとポツンと山城。どこから行けばいいのだろうかといろいろ検索していると、昨年オープンした「吉川英治記念館」のHPにたどりつきました。期間限定で辛垣城の御城印を配布している(3/28迄でしたが5/30まで延長が決定)とあり寄ってみることにしたのですが、サイト内のお知らせの頁に辛垣城への行き方が写真付きで載っていて、感激と感謝で行く前から制覇を確信しました。
吉川英治記念館は二俣尾駅から多摩川を渡ります(辛垣城とは反対側)。多摩川もこのあたりまで来ると豊かな自然の中の清流です。身に沁みついた「雑」と「濁」を削ぎ落としつつ奥多摩橋を渡って左へ進むと桜が満開の愛宕神社。記念館はその少し先にありました。母屋もお庭も落ち着きがあって心地よく、記念館の展示(撮影不可)も興味深いものばかりでした。近くにセブンイレブンもあるので登城前の食料や飲料の調達にもよいです。
辛垣城は二俣尾駅北口、海禅寺の先に登城口があり、30分ほどの山登りでした。まさかの駅近物件です。吉川英治記念館HPがほんとうに頼りになったのですが、荷物を減らそうとカメラもスマホの予備バッテリーも持って行かなかったので、1台のスマホで熊鈴代わりの嵐メドレー♪を大音量で鳴らしつつ写真を撮りつつHPを見つつフィールドアスレチックのような山道を登るという忙しすぎる状況になってしまいました。
途中、立ち止まって悩んだ分かれ道が二か所ありました。登城口からわりとすぐの写真③のところは橋を渡らずに右へ。ずーっと進んだ写真⑤のところは階段ではなく左の脇道っぽい方へ行くのが正解です。ここを間違えると多分大変だったと思いますが、道標にマジックで辛垣山と書いてくださっていたので間違えずにすみました。
ピンクテープやスプレーでマーキングされた正の字の道案内があったので、距離は長かったけれど不安はそれほどなかったです。(写真④の丸太は松本の井川城を思い出して試練でしたが。)山頂から先には進まずに下山しました。
説明板には「城跡にあたる山頂の平坦部は、大正末期まで行われた石灰岩の採掘により崩れ、当時の遺構ははっきりしないが、堀切や竪堀を留めている現状」とありましたが、これは昭和30年の市史跡指定当時の「現状」かもしれません。そうでないとしても私には周囲を見渡しても山頂の小さな平坦部以外は全くどこが何なのかわかりませんでした……ということを記憶にとどめ、今後の妄想の糧にしたいと思います。
そして東京都内の城びと登録城址コンプリートまで残りあと1城となりました。 最後に残ったのは伊豆大島の武田信道屋敷です。
武田贔屓としてはぜひ行ってみたく、その気になれば明日にでもジェット船で日帰りで行くことも可能ですが、 今はまだ行くべきではないと思いますので、いつかのお楽しみに取っておきます。
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