日本100名城

きのじょう

鬼ノ城

岡山県総社市


旧国名 : 備中

投稿する
鬼ノ城
口コミ・画像を投稿する

みんなの写真投稿

投稿する

みんなの口コミ

投稿する

イオ

展望コース(南門~東門)~山並みコース (2024/09/15 訪問)

(続き)

南門は西門と同規模・同構造の城門で、角柱(の一部)が復元されているくらいですが、先ほど復元された西門を目にしているので、ここにこんな感じで門があったはず…と思い描くことができました。南門の先の高石垣からも眺望が開け、足守川流域を一望することができます。さらに進むとルートは第3水門と第4水門の内側を通り、第3水門はまだしも第4水門は藪に覆われていてよく見えませんでした。東門は西門や南門より小ぶりな城門ですが、門を入った正面を巨大な岩盤で防御しているのが印象的でした。

展望コースは東門まで。東門の先は山並みコースをたどって鬼ノ城を一周します。山並みコースに入ってほどなく鍛治工房跡に到着。説明板によれば、発掘調査で柱穴列や鍛治炉、鍛治作業を示す物が多数確認されたようですが、草木が生い茂っていて現状からはよくわかりません。その先にある第5水門は城壁の土塁上を遊歩道が通っていて、内側には堤を築いて谷川の水量を調整していたようです。遊歩道から城壁の外側へと続く踏み跡があったので、急斜面をストックを頼りに降りていくと、土塁の下の石垣に通水口が開口しています! コースからは少し外れますが、6か所の水門の中で一番状態良く遺っていて、ストックを持ってきた甲斐があるというものです。そして屏風折れの高石垣に到着。伸び盛る木々にずいぶんと覆われていたものの、断崖に聳える高石垣はやっぱり見応えがありました。水分補給しながらひと休みしていると、北麓から沢を流れる水音が屏風折れまで聞こえてきます。散策マップを見てみると、血吸い川の源流で鳴谷と呼ばれているんだとか。なるほど「鳴谷」とは言い得て妙ですね。

屏風折れから北門までの山並みコースは北辺に続く土塁くらいしか見どころがありません(吉備高原の山並みは見えますが…)。北門は東門と同規模の小型の城門で、他の3門と異なり城の搦手側に開口しています。北門から角楼に向かう途中、ちょっと寄り道して林間コース沿いの礎石建物群へ。発掘調査により7棟の礎石建物が発見されていて、説明板のある削平地には管理棟と考えられる礎石建物5の礎石が確認できますが、その他の礎石建物群はコース沿いの藪に沈んでいてよくわかりませんでした。そして山並みコースに戻って角楼で鬼ノ城をひとめぐり。行ったり来たりして写真を撮っていたこともあり所要時間は約2時間半でした。

昨秋に時間があれば…と下調べしていながら来られずにいましたが、今回の遠征で果たすことができました。見慣れた中世山城とは異なる点も多々ありながら、城門に版築土塁と高石垣、水門、そして瀬戸内海まで見渡す眺望など、見応えたっぷりでした。さすがは100名城ですね。
 

+ 続きを読む

+ すべての写真を見る

イオ

展望コース(角楼~南門) (2024/09/15 訪問)

飛鳥期に白村江の戦いで唐・新羅連合軍に敗れた大和朝廷が、大陸からの侵攻に備えて鬼城山の頂部に築いた古代山城(神籠石式山城)とされますが、史書に記載はなく詳細は不明です。

山頂部まで車道が続いていますが、急坂で道幅が狭い上に行き交う車は結構多く、何度かの対向を経てようやく駐車場(無料)に到着。さすがに100名城・日本遺産・自然公園の三連休中日となると、訪れる人も普段行っている山城などとは段違いでした。鬼城山ビジターセンターで予備知識と100名城スタンプと散策マップ(200円)を仕入れて、登城開始。

まず展望デッキに立ち寄って西門~角楼を遠望。写真でよく見かける定番のアングルですね。そして復元された角楼へ。城壁から長方形にせり出した防衛拠点と考えられますが、建物があったかどうかは不明のようです。角楼から西門に向かって進み、門をくぐって外側に出ると、眼前に見事な眺望が開けています。発掘調査に基づき復元された西門は直下から見上げるとなかなかの迫力で、古代山城に詳しくない身には、こうして復元してもらえるとイメージする基礎にできるのでありがたいことです。西門東側の城壁の内側と外側には石畳のような敷石が見られますが、雨水から城壁を保護するためのものと考えられるようです。西門の両側には版築土塁と高石垣による高さのある城壁が続き、東側石垣の下部には第0水門が設けられています。

西門から展望コース(外側)を進むと、その名のとおり眼下には絶景が広がり、ところどころに神籠石状列石や石垣が見られます。谷部の城壁には水門が築かれ、第0水門と第1水門は石垣下部から自然排水させ、第2水門から第5水門は石垣上部に設けた通水口から排水する造りになっています。コース上の高石垣は展望台のようになっていますが、柵などは設けられていないので高石垣の際まで行って下を覗き込むと…足がすくむほどの高さです。こんなの絶対に登れねぇ…。高石垣からもう少し行くと南門に至ります(続く)。
 

+ 続きを読む

+ すべての写真を見る

しんちゃん

古代のロマン (2013/12/15 訪問)

鬼ノ城の投稿です。これも以前投稿した写真を選抜して使用しています。ご容赦を。
西門から回って南側から反時計回りに回って一周できます。特に前半部に多くの遺構が集中しています。自分は第五水門あたりまで行って引き返しましたが、そこまで行ったのなら一周してもたいして変わらん。今にして思えば回っとけ、回っとけといった感じです。
若かったなあ‥(今よりは)。
城めぐりを始めた初年に訪問してます。だいたい2013~4の2年で百名城と続百名城(まだやってない)は7割ぐらい回りました。比較的著名な城を回ると、あとからそれが続百名城になるといった感じですね。
百名城も96まではすんなり集まるけど、アイヌの城と沖縄が残ったまんま。首里城焼けちゃうし、どこかでエイやで訪問するしかなさそうです。鬼ノ城は百名城の中でもインパクトありました。吉野ヶ里もですが、古代ロマンいいですね。
手塚治虫の火の鳥が飛んできそうなビジュアルも最高ですよ。

+ 続きを読む

+ すべての写真を見る

ヒロケン

古代山城 (2024/05/01 訪問)

鬼ノ城は、標高約400mの鬼城山に築かれ、吉備高原の最南端に位置し総社平野は勿論、瀬戸内海を見渡すことが出来る古代山城です。築城年代は文献が乏しく分っていないそうですが、古代の総社平野は吉備の中心として栄え、政治・経済・文化・交通の要衝にあり、その背後に鬼ノ城が築かれていることから、飛鳥・奈良・平安の時代に築かれたものとされています。鬼ノ城は壮大で鬼城山の八合目から九合目を取り囲むよう様にして築かれた城壁で囲まれ、その全周は約2.8kmにもなり、城壁には城門が4カ所、水門が6カ所角楼が1カ所、各種の施設が設けられています。

古代山城にはあまり興味が無かった自分ですが、NHKの「日本最強の城」で紹介されていたのを見て、11年振り2度目の再訪を決めました。登城前から雨が降りしきり、傘をさしての登城となりましたが、よく整備されており足元には苦はありませんでした。見所も随所にあり、復元された西門をはじめ、屏風折れの石垣や水門などが当時を想像させてくれています。

+ 続きを読む

+ すべての写真を見る

概要

吉備平野を見下ろす標高397mの鬼城山に、7世紀頃に築かれたとされる古代山城。土を突き固めた版築土塁の城壁は長さ約2.8kmにも及び、要所は高石垣となっている。城内には4つの城門があり、三重の木造建築による高さ約13mの西門が推定復元されている。

城郭情報

城地種類 神籠石式山城
築城年代 天智天皇2年(663)
築城者 不明
主要城主 不明
文化財史跡区分 国史跡(鬼城山)
天守の現況・形態 なし
主な関連施設 門、石垣、土塁、石碑、説明板
主な遺構 列石、土塁、水門
住所 岡山県総社市奥坂鬼城山
問い合わせ先 総社市商工観光課
問い合わせ先電話番号 0866-92-8200