昨年末ですが、秋月藩成立400年記念特別展(写真⑩)を見る目的で秋月城を訪れました。ちょうど紅葉が最盛期でもあったので、とても楽しむ事ができました。
秋月城を築城した秋月藩初代藩主「黒田長興」は、黒田長政の長男で福岡藩52万石を継いだ黒田忠之の弟にあたります。秋月の地5万石を父より分地され、幕府に願い出て秋月藩を立藩します。しかしここで天草島原の乱が起き、長興は徳川家光の命で黒田の軍勢として出陣しました。この杉の馬場で出陣式があったそうです(写真⑥)。そして多大な戦効を上げ家光から絶大な信頼を得て行きます。またその子の長重は、長崎警固や朝鮮通信使の饗応役などの要職を長年務めるなどして徳川綱吉から信頼され、秋月藩は幕末まで存続する事ができました。そんな藩の歴史や貴重な資料などが公開展示されていました(館内撮影不可)。
黒門と紅葉のコントラストは、やはりとても映えて綺麗でした(写真①)。他にも長屋門(写真④)や茶屋(写真③⑤)の紅葉や、旧藩主館跡に建っている秋月中学校などもレトロな校舎でおもしろかったです(写真⑦)。また堀からの石垣(腰巻)と土塁を組み合わせた高さは10mほどもあり、この上にさらに塀や櫓があったので、平城でありながら防御もかなりのものであったと推測されます。石垣は野面積から一部角を砕いた打込接へ移行する過渡期のような乱積で、布積に近い所も一部見られました。また櫓の隅部は算木積で積まれ、一部扇勾配もありました(写真④⑧⑨)。杉の馬場は春には一面の桜の道ができるので、今度はその時期にも訪れてみたいと思いました(写真⑥)。
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