(続き)
東の城から続く細尾根を進むと、土橋を備え両端が竪堀となった堀切がありました。ここからが西の城です。堀切を越えて上って行くと、西の城の主郭が広がっています。主郭は北辺を土塁で囲み、北裾と北西尾根を堀切(北西尾根は二重堀切)で遮断しています。主郭から南へは二段の細長い曲輪が尾根沿いにのび、南西尾根には3条の堀切が設けられていました。各堀切の両端は竪堀となって落としていて、それぞれになかなか見応えがありました。
西の城・南西尾根の3条の堀切を越えて、南に5分ほど進んだピークが出城です。出城は周囲に帯曲輪といくつかの小曲輪があるくらいで、目立った遺構は見られません。
そして出城から下ること10分ほどで入口Ⅰに出ました。入口脇にはまだ新しそうな説明板が立てられています。前回もここに出てきていますが、その時はまだ説明板はなかったような…。説明板の鳥観図はとてもよく描かれていて、これがあれば縄張図がなくても見どころを押さえられるんじゃないでしょうか。
東の城も西の城も、曲輪群からのびる尾根を堀切で遮断するだけの単純な縄張ですが、各尾根にはもれなく堀切や竪堀が設けられていて、単純ながらもなかなか見応えがありました。前回の見落としもひととおり回収できましたし、再訪した甲斐がありました。
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