小川古城(城びと未登録)は、築城時期は不明ながら南北朝期より丹生川上神社神主として東吉野地方を治めた小川氏が築いた城で、高見川に三方を囲まれた尾根の突端に位置する単郭の山城です。小川城を新城、小川古城を古城とも呼ぶようです(なので小川城で投稿します)。
高見川沿いの県道220号から原裕句碑の案内表示に従って対向不能の狭い舗装道を上って行くと公園に至り、公園の手前に車を駐めて登城開始です。主郭にある神社に続く石段の脇に小川城址の石碑が建てられています。石段は後世のものと思われますが、石段の両側には段曲輪らしき削平地があり、石段の北側には虎口と思しき痕跡が、南側には水の手らしき石組みが見られます。石段を上った先が主郭です。主郭東奥の土壇には石垣が施され、その上に愛宕神社の社殿が建てられています。また主郭の北辺には土壇から続く土塁がうっすらと遺っていました。土壇の東下には岩盤を掘削して堀切が設けられ、東にのびる尾根筋を断ち切っています。
主郭の西側には公園が広がっており、原裕の句碑が建てられています。公園には石積みが見られ、主郭がかなり狭いだけになだらかな地形は屋敷地とも考えられますが、西側には堀切などの防御施設が見られないこともあり、城域に含まれるかどうかは微妙なところでしょうか。
このために訪れるほどの城でもありませんが、小川城のついでにどうぞ(小川城から高見川沿いに車で5分)。
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