須川山砦(城びと未登録)は長比城の北西約250mの尾根上に位置し、詳細は不明ながら長比城と類似した構造をしていることから、ひとつの城砦群と考えられています(長比城の北曲輪ともいわれるようです)。
(続き)
長比城から案内表示に従って竪堀を越えて北へ進むと、10分弱で須川山砦に至ります。南端の虎口は左右から分厚く高い土塁が張り出していて、砦内も周囲に高い土塁をめぐらせています。説明板や案内表示はありませんが、北端の虎口脇の土塁上に須川山砦遺跡の石碑が立てられていました。北端の虎口は外枡形状になっている上に、虎口の北側と西下に土塁を設けて侵攻を遮断しています。さらに北側の土塁の外側からは東方向に2条の竪堀、北方向には3条の畝状竪堀を落としていました(私の拙い写真ではわかりづらいですが…)。
長比城といい須川山砦といい、コンパクトな城砦ながら周囲に分厚く高い土塁をめぐらせた造りは、小谷城の福寿丸や山崎丸、中島城を想起させ、朝倉氏の支援を受けて築かれたというのも頷ける縄張の城でした。
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