田沢城は浜松市北区と新城市の境目の山中に築かれており、主郭周辺はほぼ
新城市になりますが、城びとでは静岡県の扱いになっています。林道慣れして
いない人だと、なかなかしんどい林道を4~5kmほど延々と走ってようやく
たどり着きます。車で行かれる方はスピードの出し過ぎに注意していただきたい
と思います。けっこう気を使う箇所が多いので最後まで気が抜けないです。田沢城は
南北朝のころの三岳城の出城で井伊氏の流れを汲む田沢氏が築いたとされ、北朝の
軍勢に攻められ、延元5年(1340)に落城したとあります。主郭はNTTの電波塔の
周辺と思われ、電波塔北側にも幅約35m、奥行約8mの扁平地が有ります。主郭周辺
には石垣か?と思われる石積みが各所に残ります。南北朝のころの城なので石積み
は時代が合わないのですが、この周辺は石が多い所で石垣の材料には困らないと思います。
戦国期に改修された可能性はあるでしょうか?主郭の東側には東西45mくらいの
郭らしき場所があって先端部は出丸のようになっていて石積みで補強してあるようです。
敵の侵入をまず先にここで食い止めたのではないでしょうか。主郭西側にも扁平地が続き
その距離は150mほどにもなります。天然の地形を防御に利用しているように見えますが
ひょっとして主郭周辺に排水を兼ねた堀切などがあったかもしれません。
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