江戸城のすべて(萩原さちこ) 江戸城の御殿(1)〜繰り返された、焼失と再建〜

城主は天守ではなく「御殿」に住んでいた
全国の城を訪れると、天守の前はたいてい広場のようになっているでしょう。ほとんどの場合、ここが御殿の建っていた場所。城主をはじめとした一族や家臣は、この場所に建てられた御殿で生活し、政務を行っていました。本丸に築かれた御殿は本丸御殿、二の丸に築かれた御殿は二の丸御殿、西の丸に築かれた御殿は西の丸御殿と呼ばれます。

御殿は現存例が少ないため目にする機会がなかなかなく、また複雑な構造をしているため想像も説明も難しい存在です。現存例は

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