理文先生のお城NEWS解説 第9回 山形城で発見された「屏風折れ」の土塀

土塀とは、文字通り土で造った塀のことです。姫路城の石垣の上にある〇や△、□の狭間(さま)が開いた白壁の塀(下見板の塀もあります)です。粘土質の土や泥に、石灰とフノリ(海藻の一種)に加え、菜種油(セイヨウアブラナから採取した植物性の油の一種)、水、藁(わら)などの天然素材だけで作るのが、伝統的な塀です。

土塀は、近世の城の建築物の中で最も広く使われた構築物で、土塀の無い城は無かったと言えるくらい一般的に普及していました。おそらく多くの人は、熊本城の長塀のように、真っすぐに続く土塀を思い浮かべるのではないでしょうか。

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