2019/02/19
理文先生のお城NEWS解説 第3回 石塁に囲まれた浜松城天守曲輪 1
新発見の駿府城天守台で一躍脚光を浴びた中村一氏の盟友・堀尾吉晴が、天正18(1590)年徳川家康の関東移封を受け、浜松城へ入りました。吉晴は、それまでの土の城を一新し、石垣と天守を持つ最新鋭の城を完成させたのです。現在残る天守台や主要な石垣は、この時吉晴が完成させたもので、江戸期の修理改修を受けた部分もありますが、基本的構造は踏襲され、今に残されています。これまで、堀尾期の本来の城の姿は不明でしたが、平成21(2009)年から開始された天守曲輪の発掘調査で徐々に、堀尾期の城の姿が浮かび上がってきました。2回に分けて、特に注目される天守曲輪を囲む石塁について見ていきたいと思います。