第9回で、二の丸東溜りの発掘調査成果についてまとめてみた。今回は、この発掘調査結果と矛盾をきたすことなく、ここにあった構築物を考えてみたい。ただし、第9回の発掘成果は、あくまでもトレンチ調査であって、本来なら二の丸東溜りの全面的な発掘調査実施後に結論を出すべきである。従って、あくまでも可能性であることをお断りしておきたい。
まず、二の丸東溜りが主要部の中でどのような位置にあるかを再確認しておきたい(第6回「『信長公記』に見る主要部と現状遺構」参照)。
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