全国縦断!桜を愛でる花見の城 桜を愛でる花見の城 2019 第4回|【東海編】気分は天下人!三英傑ゆかりの名城をめぐる

春の訪れを告げる桜の花。お城で楽しめる桜まつりやお花見スポットをご紹介。今回は東海編。名古屋城や駿府城など天下人ゆかりの城が登場します。※2019年3月25日更新

全国各地のお城で楽しめる桜イベントやお花見スポットを紹介する「全国縦断!桜を愛でる花見の城」。第4回は、戦国三英傑(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)を輩出した東海地方の桜の名城をめぐっていきます。このエリアは、名古屋城駿府城など三英傑ゆかりの城が多数存在するので、東海の桜の名城をめぐれば、天下人気分を楽しめるかも知れません。

▼お花見ができる【桜の名城MAP】詳しくはこちら
桜の名城MAP

田丸城]石垣の名城を華やがせる町の桜まつり

伊勢神宮を押さえるための要衝として古くから重要視されてきた地で、戦国時代には織田信長の次男・信雄の居城でもあった田丸城(三重県)。信雄は田丸城に三重の天守が築きますが、わずか5年で焼失してしまいます。江戸時代は御三家紀州藩の支城となり、幕末まで存続。廃城令によって建物は取り壊されてしまいましたが、石垣や堀などの遺構を見ることができます。
田丸城には約500本のソメイヨシノが植栽されており、地元のお花見スポットとして人気を集めています。毎年、4月の第1日曜日には「玉城町桜まつり」が田丸城内で開催。桜の一番の見頃にあわせて城内には屋台が立ち並び、イベントステージが城内を訪れた花見客を盛り上げます。

田丸城、石垣、桜
田丸城に残る石垣と桜

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]玉城町桜まつり
開催日:2019年4月7日
会場名:田丸城跡
アクセス:JR田丸駅下車徒歩5分


墨俣城]一夜城から眺める桜並木

墨俣城(岐阜県)は、木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)が稲葉山城(岐阜城/岐阜県)を攻略するために一夜で築いたとされる城。現在は大垣城(岐阜県)の天守を模した墨俣一夜城資料館が建てられています。
墨俣城とその付近を流れる犀川堤は桜の名所として知られており、特に犀川堤に2kmにわたって続く桜並木はまるで桜色のトンネルのよう。この桜並木を墨俣城模擬天守から眺める犀川堤のもオススメです。毎年行われる「すのまた桜まつり」では、桜並木いっぱいに屋台が出店し、城内ではステージイベントやお茶席が行われます。

墨俣城、桜、天守
墨俣一夜城と桜。天守も心なしか桜色に染まっているようだ

[桜の見頃]3月下旬 ~ 4月上旬

[イベント]すのまた桜まつり
開催日:2019年3月23日〜4月14日
会場名:墨俣一夜城址公園他
アクセス:JR大垣駅からバスで「墨俣停留所」下車、徒歩12分
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駿府城]家康の花見を再現した「静岡まつり」

江戸幕府を開いた徳川家康の隠居城として知られる駿府城(静岡県)。明治時代に建物が撤去されましたが、平成に入ってから巽櫓や東御門、坤櫓などの建物が復元されました。
駿府城下では大御所となった徳川家康が花見をしたという逸話にもとづいた「静岡まつり」が毎年開催されています。期間中は家康の花見行列を再現した大御所花見行列や、静岡市民約1万人が舞い踊る夜桜乱舞などが行われる他、大道芸や屋台村などイベントが目白押しです。最終日には花火が打ち上げられまつりの締めを飾ります。

駿府城、桜、公園
駿府城公園の桜。桜の見頃期間は大勢の花見客で賑わう(静岡市緑地政策課提供)

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]第63回静岡まつり
開催日:2019年4月5日~4月7日
会場名:駿府城公園他
アクセス:JR静岡駅から徒歩約15分
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岡崎城]花から団子まで欲張りに楽しもう!

徳川家康が生まれた地として江戸時代に神聖視されていた岡崎城(愛知県)。かつては国内でも五指に入るほどの規模を持った城でしたが、廃城令によって建物は全て撤去されてしまいます。現在見ることができる天守は1959年に復元されたものです。
岡崎城には約800本の桜が植えられています。天守と桜の競演も見事ですが、城のそばを流れる伊賀川や乙川から眺める桜もお花見スポットとして有名です。「桜まつり」では市民約700名が三河武士団や徳川家ゆかりの姫君に扮する家康行列が行われます。2019年の家康役は俳優の平泉成さんに決定。行列以外にも屋台や舟遊びなど、桜と岡崎の食を楽しむイベントが充実しています。

岡崎城、ライトアップ、桜、さくらまつり
ライトアップされた城と桜。「桜まつり」は夜も賑やかに行われる(岡崎市提供)

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]桜まつり
開催日:2019年3月27日~4月12日を予定
会場名:岡崎公園他
アクセス:名鉄名古屋本線東岡崎駅下車、徒歩約15分
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名古屋城]金鯱も浮かれる名古屋の春まつり

名古屋城(愛知県)は、御三家・尾張徳川家の居城として天下普請によって造られた城。戦時中の空襲により天守をはじめとする建物の大部分が失われてしまいましたが、1959年に復元されました。2018年には豪華絢爛な本丸御殿が完成し、城内はいっそう華やかさを増しています。城内には約10種類1,000本の桜が咲き、中でも時間を追うごとに淡い緑色から赤色へ色を変える珍しい桜、ギョイコウは必見です。名古屋城では、3月下旬〜5月初旬にかけて春を楽しむ「名古屋城春まつり」を開催。市民茶会や古武道大会など様々なイベントが催されます。

名古屋城、天守、桜
天守と桜。天守の周囲ではソメイヨシノやヤエザクラ、ヤマザクラなどが見られる

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]名古屋城春まつり
開催日:2019年3月23日〜5月6日
会場名:名古屋城
アクセス:名城線市役所駅下車、徒歩約12分
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犬山城]400年の伝統を守る「犬山祭」

国宝指定された古式の望楼型天守を持つ犬山城(愛知県)。天守の建築時期は諸説ありますが、現存する12の天守の中でも1、2を争う歴史を持っています。江戸時代は尾張藩の支城として附家老の成瀬家が代々城主を務めていました。明治の廃城令で城内の建物の多くは取り壊されてしまいますが、明治28年(1895)に旧城主だった成瀬家に譲渡されたため、天守は破却を免れました。
木曽川を背景にそびえ立つ犬山城は、毎年春になると木曽川から城内にかけて満開の桜が咲き誇ります。城下町では江戸時代初期から続く「犬山祭」が行われ、13輌の車山(やま)が城下の桜並木の下を駆けめぐるのです。城下では他にもお花見船やお花見人力車が運行され、自分の好きなやり方でお花見を楽しむことができます。

犬山城、天守、桜
歴史を感じさせる荘厳な天守と桜。これぞ日本の春といった趣だ

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]第384回犬山祭
開催日:2019年4月6日、7日
会場名:犬山城前広場他
アクセス:名鉄犬山遊園駅から徒歩約15分
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小牧山城]春色に染まる小牧山を歩いてみよう

織田信長がはじめて造った城である小牧山城。発掘調査により本格的な石垣が見つかるなど、今後の動向が気になる注目の城です。春になると小牧山全体が桜に彩られ、花見客で賑わいます。「小牧山さくらまつり」の会期中は桜のライトアップが行われる他、土日には野点や自然散策などのイベントも開催予定。

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春の小牧山。天守周辺はもちろん、城下からも桜景色が楽しめる

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬 

[イベント]小牧山さくらまつり
 開催日:2019年4月1日〜4月10日
 会場:史跡 小牧山 
アクセス:名鉄小牧駅からバス「小牧市役所前」下車、徒歩すぐ 
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苗木城]厳めしい巨岩と可憐な桜の競演を楽しむ

自然石や岩盤を利用した石垣による奇観が人気の苗木城。建物の壁に漆喰が塗り籠められず、赤土がむき出しであったことから「赤壁城」とも呼ばれています。山麓にはさくら公園があり、市民から寄贈された約700本の桜が春になると一斉に開花。バザーやライトアップが行われる、「苗木さくらまつり」も開催されます。

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苗木城は、山頂でも桜が楽しめる。自然石が目を引く大矢倉も春はこの通り、華やかな化粧をまとう

[桜の見頃]4月上旬〜4月下旬 

[イベント]苗木さくらまつり
 開催日:2019年3月31日〜4月8日 
会場:苗木さくら公園 
アクセス:JR中津川駅からバス「苗木」下車、徒歩約20分 
イベント詳細はこちら 

〈東海の桜の名城 その他10城〉
松阪城(三重県)
天正16年(1588)に蒲生氏郷が築いた近世城郭で、天守台などの石垣が現存。地元のお花見スポットとして有名で、春には昼夜を問わず花見客が訪れます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR松阪駅からバス「市役所前」下車。徒歩5分

伊賀上野城(三重県)
築城名人・藤堂高虎の手による高石垣が有名な城。桜の見頃時期には忍者の里・伊賀ならではのお祭り、「NINJAフェスタ」が開催。「NINJAフェスタ」期間中の土・日・祝日には、忍者に変身できる「忍者変身処」が開設されるなど、忍者をテーマにした催しが楽しめます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]2018年4月7日~5月6日 伊賀上野NINJAフェスタ
[アクセス]伊賀鉄道上野市駅から徒歩約5分
イベントの紹介はこちら

鳥羽城(三重県)
豊臣政権下で水軍を率いた九鬼氏の居城だった鳥羽城。大手門が海に突出していたことから、「鳥羽の浮城」とも呼ばれていました。その三の丸跡は、現在公園になっており、桜の名所として有名。桜色と海色のコントラストを楽しんでみてください。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]桜と夢咲く、しろやま喜隆まつり(4月6日)
[アクセス]JR・近鉄鳥羽駅から徒歩約10分

岐阜城(岐阜県)
もとは美濃の齋藤氏の居城で稲葉山城と呼ばれていました。織田信長に攻略された後、名を岐阜城に改めて彼の居城となります。現在は岐阜公園となっており、ふもとを流れる長良川の堤防は1kmにわたって桜並木が続くお花見スポットです。
[桜の見頃]3月下旬 ~ 4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR岐阜駅・名鉄岐阜駅からバスで「長良橋」下車、徒歩3分

高山城(岐阜県)
豊臣秀吉配下の金森長近が飛騨支配のために築いた高山城。公園として整備されている城跡には約700本の桜が植えられており、見頃時期には屋台が出店され花見客で賑わいます。
[桜の見頃]3月下旬 ~ 4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR高山駅から徒歩20分

浜松城(静岡県)
浜松城は。代々の城主が江戸幕府の要職に就いたことから「出世城」の異称を持つ縁起が良い城。城内にはソメイヨシノの他シダレザクラが咲き、ライトアップされた夜桜を楽しむことができます。
 
浜松城、桜吹雪、天守
浜松城天守を彩る桜吹雪

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]浜松城公園 さくらまつり(3月25日~4月8日)
[アクセス]JR浜松駅からバスで「浜松城公園入口」下車、徒歩すぐ

掛川城(静岡県)
掛川城は、山内一豊が豊臣政権時代に居城としていました。全国に4つしかない現存御殿を見ることができる貴重な城でもあります。城内には多数のさくらが咲き、御殿や復元天守を彩ります。天守の真下に桜が咲いているので、天守をバックに桜の写真を撮ることも可能です。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR掛川駅から徒歩10分

横地城(静岡県)
横地城は、鎌倉時代から続く名家・横地氏が本拠とした城です。現在は自然公園として整備されており、堀切や横堀などの遺構を見ることができます。城跡内には約500本の桜があり、毎年春になると多くの花見客が集います。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]横地城跡桜まつり(4月1日)
[アクセス]JR菊川駅からバス「布引原北公民館」下車、徒歩約25分

刈谷城(愛知県)
刈谷城は水野氏の居城で、徳川家康の母・於大の方ゆかりの城です。江戸時代は、刈谷藩の藩庁として譜代や親藩の大名が城主となりました。現在は亀城公園となっており、お濠を拡張した池のそばには桜並木が広がっています。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]刈谷桜まつり(3月24日〜4月6日)
[アクセス]JR逢妻駅から徒歩約15分

清洲城(愛知県)
尾張を統一した織田信長が居城とした城。「清洲城さくらまつり」では、5種類約140本の桜の他、屋台やお茶会を楽しめます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]清洲城さくらまつり(3月24日〜4月8日を予定)
[アクセス]JR清洲駅から徒歩約15分
イベント詳細はこちら

※イベントの日程や内容は、変更となる場合がありますので、事前にご確認の上、お出かけください。

執筆・写真/かみゆ歴史編集部(小関裕香子)
「歴史はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。手がける主なジャンルは日本史、世界史、美術史、宗教・神話、観光ガイドなど歴史全般。最近の編集制作物に『天皇〈125代〉の歴史』『マンガ面白いほどよくわかる!新選組』(西東社)、『さかのぼり現代史』『日本の信仰がわかる神社と神々』(朝日新聞出版)、『ニュースがわかる 図解東アジアの歴史』(SBビジュアル新書)、『ゼロからわかるケルト神話とアーサー王伝説』(イースト・プレス)など。

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