全国縦断!桜を愛でる花見の城 桜を愛でる花見の城 2019 第2回|【中国・四国編】 遊覧船から楽しめる、城と桜の木々

春の訪れを告げる桜の花。お城で楽しめる桜まつりやお花見スポットをご紹介。今回は現存天守ひしめく中国・四国地方で、桜の名城をめぐっていきましょう。※2019年3月18日更新

松山城天守群、桜
松山城天守群と桜。種類豊富に桜が植えられている松山城では、時期によって異なる桜景色が楽しめる

全国の桜の名城をエリアごとに紹介する「全国縦断!桜を愛でる花見の城」。第2回は3月下旬から開花がはじまる、中国・四国地方を特集します!中国・四国地方は国宝天守・松山城をはじめとする現存天守4城が登場。天守と桜の競演をお楽しみください。

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桜の名城MAP

松山城]伝統文化に触れる「松山春まつり」

加藤嘉明によって築かれ、全国に12しか残っていない現存天守の一つを持つ松山城(愛媛県)。城内ではソメイヨシノをはじめ、ツバキカンザクラやオオシマザクラなど200本あまりの多様な桜が訪れる人たちの目を楽しませてくれます。
4月初旬には「松山春まつり」を開催。大名行列が松山の町を練り歩き、能の公演やグルメフェスタなどが行われ、町をあげて春の訪れを祝います。

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]松山春まつり
開催日:2019年4月4日、6日〜7日を予定
会場名:松江城ほか
アクセス:JR松山駅から徒歩約15分
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松江城]桜化粧をまとう国宝天守

関ヶ原の戦いの功績で出雲国を拝領した堀尾吉晴が築き、江戸時代初期からの天守が今なお残る松江城(島根県)。城内にはソメイヨシノやヤマザクラが約190本植えられており、3月下旬から4月にかけて国宝に指定された天守に鮮やかな桜化粧を施します。
毎年桜の開花にあわせた3月下旬〜4月中旬に「お城まつり」が開催。恒例の安来節の新人コンクールが行われる他、花見茶屋も開かれ、松江の春を楽しみ尽くせること間違いなしです。

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国宝天守と桜。ボンボリに照らし出された天守と桜は、花見客を幽玄の世界へ誘う

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]お城まつり
開催日:2019年3月24日〜4月14日
会場名:松江城本丸広場
アクセス:JR松江駅からバスで「松江城(大手前)」下車、徒歩約7分

米子城]「さくら船」で水上のお花見を楽しむ

米子城(鳥取県)は吉川広家が築城した近世城郭で、江戸時代は鳥取藩の支城でした。明治時代の廃城令によって建物は破却され石垣しか残っていませんが、湊山公園として整備された城跡には約500本の桜が植えられており、春には花見客で賑わいます。
湊山公園では毎年「米子桜まつり」が開催。今年も3月29日〜4月7日の期間で開催予定です。イベント期間中は加茂川・中海の遊覧船「さくら船」が運航。米子城の桜を船上からゆったりと楽しむことができます。他にも地元ラジオの公開生放送、茶会などのイベントや夜桜のライトアップも楽しめます。

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米子城天守台からは、城内の桜と中海のコラボレーションが楽しめる

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]米子桜まつり
開催日:2019年3月29日〜4月7日
会場名:湊山公園
アクセス:JR米子駅から徒歩約20分

岩国城]錦川から雄大な春景色を楽しむ

岩国城は、関ヶ原の戦い後に岩国藩に封じられた、吉川広家(きっかわひろいえ)が築いた城です。城の麓にある錦帯橋と吉香公園は、県内有数の桜の名所として知られており、毎年春になると各地から多くの人が訪れます。桜の開花期間には、錦帯橋の下を流れる錦川で遊覧船「さくら舟」が運行。川沿いを埋める桜を眺めながら、ゆったりとした時間と楽しんでみては。

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復元天守と桜と錦帯橋。写真のように全てを1度に見るのも良いが、錦帯橋から桜と天守を眺めるのも乙だ

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]春の遊覧船「さくら舟」
開催日:2019年3月21日〜5月31日の土日祝日
会場名:錦川春・秋遊覧船乗り場
アクセス:JR新岩国駅からバス「錦帯橋」下車、徒歩約5分
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高知城]春の花咲く高知城に来とーせ!

高知城は、坂本龍馬や武智半平太(たけちはんぺいた)など、多数の幕末志士を輩出した高知藩の居城。現存天守を有する城内には、約200本の桜が植えられています。毎年、春に行われる「高知城花回廊」期間は、生け花や鉢植えが飾られ城全体が春の装いに。日本舞踊や和楽器のステージも行われます。

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イベント開催中は、天守の開館時間が21時まで延長される。天守からは城内の桜が一望できるので、ぜひ登ってみよう

[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬

[イベント]高知城花回廊
開催日:2019年4月5日〜7日
会場名:高知城、高知城公園
アクセス:JR高知駅からバス「高知城前」下車、徒歩すぐ
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津山城]石垣の堅城を覆い尽くす圧巻の桜

津山城(岡山県)は織田信長の小姓で有名な森蘭丸の弟・森忠政が築いた城。廃城令により建物は破壊されましたが、城全体にめぐらされた高石垣は健在で、城下町から見る重層石垣は圧巻の光景。普段は無骨な石垣の城という印象の津山城ですが、実は西日本有数の桜の名所として知られており、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。
4月1日〜15日にかけて行われる予定の「津山さくらまつり」では、美作地域のご当地グルメが集結する他、津山駅から岡山駅を夜桜観光列車が走ります。列車から眺める夜桜は、城内で見る桜とはまた違った趣を味わうことができるでしょう。観光列車以外にもお笑いライブやキッズ広場など、イベントも充実しています。

津山城、備中櫓、桜、石垣
2005年に復元された備中櫓と桜。石垣を覆い尽くさんばかりに桜が咲き誇っている

[桜の見頃]4月上旬〜4月中旬

[イベント]津山さくらまつり
開催日:2019年3月29日〜4月14日を予定
会場名:津山城(鶴山公園)
アクセス:JR津山駅から徒歩約10分
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〈中国・四国の桜の名城 その他13城〉
徳島城(徳島県)
蜂須賀小六の子・家政が築いた城。徳島有数のお花見スポットとして知られており、ソメイヨシノ・八重桜など約250本の桜を楽しむことができます。夜には桜のライトアップも行われます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]夜桜のライトアップ
[アクセス]JR徳島駅から徒歩約5分

日和佐城(徳島県)
日和佐城は、戦国時代に国人の日和佐氏が築いたとされる城です。城域には約1500本のソメイヨシノや八重桜が咲き、山頂に建つ模擬天守からは見事な桜の海を見ることができます。夜間ライトアップや「さくらまつり」も開催。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]さくらまつり(4月14日)
[アクセス]JR日和佐駅から徒歩約20分

撫養城(徳島県)
国人領主・小笠原氏が妙見山上に築き、豊臣氏の天下になると蜂須賀氏が支城として利用した撫養城。本丸跡には石垣が残っており、模擬天守が建てられています。城内にはソメイヨシノの他、江戸時代の領主・蜂須賀氏に由来するハチスカザクラを見ることが可能。夜間はライトアップも行われます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR徳島駅からバス「妙見下」下車、徒歩約10分

萩城(山口県)
長州藩毛利氏の居城として有名な城で現在は指月公園となっています。約500本のソメイヨシノが楽しめるほか、県の天然記念物となっているミドリヨシノを見ることができる唯一の城。
[桜の見頃]3月下旬〜4月中旬
[イベント]なし
[アクセス]JR萩駅からバスで「萩城跡・指月公園入口萩夏みかん工房前」下車。徒歩約5分

丸亀城(香川県)
日本一の石垣の城として有名な丸亀城。ソメイヨシノを中心に約700本もの桜が開花し、石垣が桜色に彩られます。毎年「丸亀城桜まつり」が開催され、時代行列や丸亀おどりの参加者で町全体が春一色に。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]丸亀城桜まつり(4月1日~14日)
[アクセス]JR丸亀駅から徒歩約10分

宇和島城(愛媛県)
伊達政宗の息子・秀宗が祖となった宇和島藩の居城。江戸時代から残る天守と桜を同時に楽しめる貴重なお花見スポットです。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR宇和島駅からバスで「南予文化会館前」下車。徒歩約2分

今治城(愛媛県)
藤堂高虎が築いた海城。夜間は模擬天守のライトアップが行われており、天守を背景に藤堂高虎銅像と桜を一緒に撮影するのが人気だそう。100本を超える桜が出迎えます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR今治駅からバスで「今治城前」下車。徒歩すぐ

福山城(広島県)
江戸時代に築かれ、2基の現存櫓を有する城。約300本の桜が植えられており、春になると市民のお花見スポットとして賑わいます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR福山駅から徒歩約5分

福山城、天守、桜、外観復元
外観復元された天守と桜。やはり白い天守には青空と桜がよく似合う(福山市提供)

岡山城(岡山県)
豊臣五大老の一人・宇喜多秀家の居城だった岡山城。毎年、城周辺では「岡山さくらカーニバル」が開かれ、多くの屋台やプレイランドが立ち並びます。約1.3kmに連なるソメイヨシノは桜の名所として全国的に有名。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]岡山さくらカーニバル(2019年は3月29日〜4月7日を予定)
[アクセス]JR岡山駅からバスで「県庁前」下車。徒歩約5分
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浜田城(島根県)
浜田藩の藩庁でしたが、第二次長州攻めの際に火を放たれ焼失。現在は城山公園として市民が集うお花見スポットとなっており、約300本の桜が楽しめます。
[桜の見頃]3月下旬 ~ 4月上旬
[イベント]なし
[アクセス]JR浜田駅からバス「商工会議所前」下車。徒歩約5分

鳥取城(鳥取県)
豊臣秀吉の「渇え殺し」で有名な城。現在は公園として整備されており、春になると約240本の桜がボンボリによって幻想的に映し出されます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月上旬
[イベント]ボンボリによる夜間ライトアップあり
[アクセス]JR鳥取駅からバスで「県立博物館・仁風閣前」下車。徒歩すぐ

鹿野城(鳥取県)
鹿野城は因幡の国人・志加奴氏が築き、豊臣秀吉配下の亀井茲矩(かめいこれのり)が近世城郭に改修した城です。現在は、水堀や石垣などが残っており、城跡全体が公園として整備されています。お堀沿いには約500本の桜が咲き誇り、江戸時代の風情が残る城下町と共に訪れる人の目を楽しませてくれます。
[桜の見頃]3月下旬〜4月中旬
[イベント]なし
[アクセス]JR浜本城からバス「鹿野総合支所前」下車、徒歩約10分

高松城(香川県)
玉藻城の異名を持つ近世城郭初の海城。豊臣秀吉から讃岐を与えられた生駒親正によって築かれました。桜の見頃時期は桜の馬場で夜間無料開放が行われています。
[桜の見頃]4月上旬〜4月中旬
[イベント]なし
[アクセス]JR高松駅から徒歩約3分

※イベントの日程や内容は、変更となる場合がありますので、事前にご確認の上、お出かけください。


執筆・写真/かみゆ歴史編集部
「歴史はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。手がける主なジャンルは日本史、世界史、美術史、宗教・神話、観光ガイドなど歴史全般。主な城関連の編集制作物に『日本の山城100名城』『超入門「山城」の見方・歩き方』(ともに洋泉社)、『よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書』『完全詳解 山城ガイド』(ともに学研プラス)、『戦国最強の城』(プレジデント社)、『カラー図解 城の攻め方・つくり方』(宝島社)、「廃城をゆく」シリーズ(イカロス出版)など。

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