小・中・高校生&大学生の「城びとお城部」 【城びとお城部レポート】自分たちのまちは小机城址!(横浜市立小机小学校)

部活や授業でお城や歴史について学ぶ全国の小・中・高校生、大学生の皆さんの活動内容や成果を発表できる場として発足した「城びとお城部」。今回は、横浜市立小机小学校(神奈川県)の6年生が1年間の総合的な学習の時間で行った小机城のPR活動のレポートをご紹介します。

小机城とは?

続日本100名城に登録されている城です。天守閣こそありませんが、滑りやすい赤土を使った立派な空堀や土塁が残っています。「小机城のあるまちを愛する会」や「竹ファンクラブ」の方を始め、地域の皆様のおかげで美しい竹林も見られる自然豊かな小机に愛されている城跡です。
春には甲冑を着て出陣式をしたり、まちを練り歩いたりする【小机城址祭り】が、秋には小学生たちの作品も並ぶ幻想的な【竹灯籠まつり】や活気溢れる【チャンバラ大会】が行われています。

お城部 小机小学校

5月 「小机城址散策」

年間の学習をスタートさせる前に、まずは小机城址公園に出向きました。自分の目で空堀や土塁、角馬出しを見て城跡の魅力を感じました。代表児童9名が城址祭り(2025年は雨天により中止でした)の「出陣式」を再現し、攻め方や守り方など、当時の武士たちの様子を想像しました。

お城部 小机小学校

城址公園で再現した出陣式の様子は、11月に行われた「城郷フェスタ」でも披露しました。地域の方に、小机城の魅力を改めて知らせることができました。

6月 「小机城の魅力説明文」

小机城のあるまちを愛する会(通称:城まち会)の会長に小机城の歴史を伺った内容や、城址探索を経て自分が感じた事を説明文にまとめました。

お城部 小机小学校


小机城址の特色である空堀と土塁はもちろん、横浜市立ふるさと歴史財団の方々に教えていただいたことも盛り込んだ説明文を書き上げました。完成した説明文は、横浜市歴史博物館やパシフィコ横浜で行われたお城EXPOで展示していただきました。


7月 「小机の埋蔵品 キャプション作り」

いつもは校長室前に展示されている、小机周辺から発掘された土器が横浜市歴史博物館で行われた特別展で展示されました。展示される際のキャプションを作成しました。学芸員さんから当時の土器の使われ方や、種類、どのくらい貴重なものであるのかを教えてもらいました。終始慎重に作業を進め、無事に「北条幻庵展」で飾っていただくことができました。

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7月 「(株)PASCOさんによる小机城発掘調査出前授業」

小机城の発掘調査や地形調査などをしている(株)PASCOさん。
測量体験をしたり、小机城の特徴・歴史をプロジェクションマッピングで説明してくださったりしました。

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実際に何度も小机城址へ足を運んでいた6年生でしたが、「かわらけなどの土器などがどのように発掘されているのか」「山を上から見たとき、小机城址はどんな地形になっているのか」など視覚的に教えていただいたことで、改めて小机城のすごさに気が付くことができました。

10月 「小机のまちリーフレット」

 「今までの調査活動を生かして、小机の魅力をよりたくさんの人に発信したい!」という思いで、まちの紹介リーフレットを作成しました。現地調査に行ったり、インタビューに行ったり、ターゲットが手に取ってくれそうな表紙を考えたりと、グループで力を合わせて仕上げました。

お城部 小机小学校

お城部 小机小学校

より多くの人に興味をもってもらうため、リーフレット紹介ボードも作成しました。小机城を彷彿させる「竹」「空堀」を意識したボードに仕上げました。完成したリーフレットは、港北区役所や城郷小机地区センター、商店街のお店などに置かせていただき、たくさんの方に手に取ってもらうことができました!

お城部 小机小学校

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12月 「お城EXPO出展」

今年で10回記念を迎えた「お城EXPO 2025」。お城好きのために、全国から城ブースが出展されますが、パシフィコ横浜にご協力いただき、小机小学校特別ブースを設けていただきました。今までの取組や、小机城の魅力についてまとめたボードや、昨年度の6年生が作成した幟に加えて、10月から書き始めて2か月間かけて仕上げた「小机のまちリーフレット」も展示しました。

お城部 小机小学校

リーフレットはすべて合わせて500部以上用意しましたが、2日間の開催でほとんど手に取ってもらえる程の人気ぶりでした。来年度もさらにレベルアップしたものを展示できるよう、学習を進めていきたいです。

1月 「小机城 和菓子商品開発」

地域の和菓子屋「折本や」さんにご協力いただき、どら焼き作りを行いました。商品制作への熱い思いやこだわりを職人さんから直接伺い、新商品開発への気持ちを高めました。

お城部 小机小学校

その後グループに分かれ、「どら焼き」「まんじゅう」「最中」の商品開発に挑戦しました。ターゲットを意識して、味だけでなく見た目や食材、形まで吟味し、折本やさんにプレゼンテーションを行いました。子どもたちのアイデアをもとに、実際に折本やさんで販売される予定です。

1月 「手作り甲冑」

小学校の近くにある城南信用金庫さんに「マスコットに着用する甲冑をつくってほしい。」とお声をかけていただき、手作り甲冑制作に取り組みました。「鎌倉手作り甲冑とんぼの会」の方に作り方を教わり、四季の移ろいを表した四領の甲冑を完成させました。学習の最後には贈呈式を行いました。城南信用金庫を使う地域の皆さんにたくさん見てもらいたいです。

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1月 「城熱!ショートムービー」

全国のお城マニアに小机城のアツさ【城熱(じょうねつ)】を伝えるべく、脚本家養成学校のシナリオ・センターさんと共に動画を作成しました。「港北区の魅力コンテスト」に応募したり、他校にオンラインで動画を紹介したりと、小机城の魅力を城熱をもって発信しました。
動画づくりを進める中で「城のある町っていうことをもっと推していきたいな。」「小机城址にもっとたくさんの人が訪れてほしいな。」と、小机城址である小机のまちに対する自分たちの思いを強めていました。

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2月 「城熱の思いを伝える会」

一年間、城を中心として展開した学習のまとめとして、今まで関わってきてくださった方々をお呼びする会を開きました。感謝の気持ちと、城のあるまちへの熱い思いを伝えました。

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【思いを伝える会を終えた児童の感想】
・プロジェクトをやって良かったと思った。地域の皆様の協力があってこそできたプロジェクトなので、感謝の気持ちでいっぱいになった。今日来てくださった方の期待に応えたい。

・ご来賓の皆様のプロジェクトへの思いやなぜプロジェクトに参加してくれたのかをしっかりと知ることができました。皆様と僕たちのプロジェクトへの思いは一緒なことが分かったし、これからもたくさん小机のことについて発信していきたいと思いました。

・今回来ていただいいた皆さんの街に対する気持ちがとても素敵で、改めて自分もまちの一員としてまちの役に立ちたいと思いました。

・プロジェクトで知った城熱を、卒業式前にある5年生への総合の学習引継ぎ会で伝えたいと思いました。

・今日来てくださったの方々の話を聞いて、改めて私たちはたくさんの人に支えられているのだなと実感しました。小学校生活も残りわずかですが、今日来てくださった方々のためにも、最後まで全力で活動に取り組みたいと思いました。

1年間の学習を通して

小机城の歴史や特徴はもちろん、小机のまちの魅力や地域の人の温かさ、小机城を調べている専門家の方々の情熱を知ることができました。
「子どもと教師の熱量で、世の中をちょっとだけ変えることができる。」
学校長に教えてもらった言葉です。その言葉通り、私たちの中で育った「城熱」が、いつの間にか様々な人の心を動かしていることを実感しました。この先もたくさんの方に小机城のよさを知ってもらい、足を運んでもらい、子ども達の「ふるさと 小机のまち」がもっと盛り上がったら、これ以上に嬉しいことはありません。
今後さらに活動が発展するよう、学校全体で「城熱」をもって小机城について学習していきます。

執筆・画像提供/横浜市立小机小学校 第6学年担任 宜保媛子