城:縄張から普請まで|加藤理文 織田信長の城・安土城 第1回 | 安土選地

天正4年(1576)正月中旬、織田信長は天下布武の根拠地とするため近江国の安土山(滋賀県近江八幡市)に築城を命じた。総奉行は、京と岐阜のほぼ中間点に位置する佐和山城(滋賀県彦根市)主として、頻繁に往来する信長の中継場所を確保し続けてきた織田家重臣丹羽長秀であった。信長は、近江での宿泊施設を提供し、維持管理してきたその手腕を高く評価したのである。

当時、東国・北陸から都へは、北国街道~中山道(東山道)が利用された。東海道を利用するにしても必ず近江を通過することになる。

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