城:縄張から普請まで|加藤理文 織田信長の城・安土城 第11回 | 大手道と周囲の屋敷地

現在「大手道(伝大手口道跡)」と呼ばれる通路は、安土山の南面谷筋に設けられた道である。発掘調査が実施される前は、幅約3mの細い階段道が、麓から曲がりながら山頂に向かっていた。この道は、当時の道ではなく、昭和5(1930)~6年にかけて整備された道になる。

平成元年(1989)から開始された発掘調査によって、この道の下からオリジナルの通路が検出された。通路は、幅約6~7mで両側に幅約1m強の側溝が付き、高さ3mの石塁に囲まれ、伝徳川邸まで約180mが直線で伸びる登城路と判明した。

こちらの記事は会員限定です。

城びと会員登録(無料)をすると
続きをお読みいただけます。

関連書籍・商品など