明智光秀とその周辺|小和田哲男 第5回 足利義昭と織田信長を結びつけたのは光秀か

足利義昭は、朝倉義景の力で、すぐ上洛の軍をおこし、自分を将軍の座につけてもらえると考えていたようである。ところが義景を頼って越前に転がりこんできたものの、義景は全く動こうとしなかった。

ちょうどそのころ、越前一向一揆との戦いが本格化し、動くに動けなかったのと、もう一つ、個人的理由というか、家庭の事情もあった。義景が寵愛していた小宰相(こざいしょう)が亡くなり気落ちしてしまったのである。

そこで、義昭・藤孝主従は義景を見限り、新たな庇護者を捜すこととなった。目をつけた相手が織田信長である。

こちらの記事は会員限定です。

城びと会員登録(無料)をすると
続きをお読みいただけます。

関連書籍・商品など