明智光秀とその周辺|小和田哲男 第2回 明智城の「竹の越」は館の腰か

明智氏累代の居城であり、光秀出生地でもある明智城がどこなのかについては諸説あり、確定していない。私自身は現在の岐阜県可児市瀬田の明智城(別名長山城)と考えているが、城郭研究者の何人かは「自然地形であり城としては認められない」としている。

そのため、平成22年(2010)に刊行された『可児市史』第2巻通史編古代・中世・近世では、「市史編纂に伴なう長山城(明智城)の調査では、明確な城郭遺構は認められないとされているが、なお不明な点も多いことから、これについても今後再検討を要する課題となっている」と、やや逃げた書き方になっている。

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