江戸城のすべて(萩原さちこ) 江戸時代の江戸城〜災害と復興の歴史〜

世界有数の地震大国である日本列島のなかでも関東地方は大地震が発生しやすい地域のひとつ。東京低地は凹凸がなく、流れ込む4つの河川が氾濫して大洪水を引き起こしやすいのも特徴です。江戸時代にもさまざまな災害が発生し、さらに江戸は火災が多く、大きな被害がありました。
もっとも知られるのは、明暦3年(1657)1月18日に発生した明暦の大火(振り袖火事)でしょう。江戸市中のおよそ6割を焼き尽くし、10万2000人もの死者を出したといわれます。強い北西風に煽られて猛烈な勢いで燃え広がり、江戸城にも延焼。本丸の天守から火の手が入ると、本丸、二の丸、三の丸が全焼しました。

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