江戸城のすべて(萩原さちこ) 江戸城の内郭めぐり (1) 内郭の範囲と珍しい設計

江戸城の設計はとても独特で、外濠が逆「の」の字に渦を巻いています。「内郭」とは内濠に囲まれた区域で、本丸・二の丸・三の丸・西の丸・吹上、北の丸、紅葉山、西の丸下曲輪など、いわゆる江戸城の中心部のこと。江戸城の内郭は、将軍の居城である本城(本丸・二の丸・三の丸など)と、隠居した将軍もしくは次期将軍が居所とした西城(西の丸・吹上など)の2つの台地から構成されます。諸大名の屋敷は、家康・秀忠時代は大名小路曲輪、吹上曲輪、北の丸などの中城域に、3代家光以降は総構内(外濠の内側)に並んでいました。

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