江戸城のすべて(萩原さちこ) ■コラム③ ■ 「富士講」って何? 江戸城と富士山の関係とは

徳川家康が江戸を選んだのは富士山が見えたからという説もあり、駿府城や久能山も、富士山を望む絶好の立地です。家康が富士山を特別視し、富士山が見える場所に人々の生活を設けたことで、富士山と人々との距離も縮まったようです。家康が富士山にこだわったのは、上方文化に対抗する強烈なインパクトを持つシンボルを必要としたからとも考えられます。江戸の目印は京にないものでなくてはならず、古代から歌や物語に詠まれ、信仰の対象にされてきた富士山には価値があり適役だったのかもしれません。

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