江戸城のすべて(萩原さちこ) ■コラム② ■  庶民も参加OK!? 江戸城内のイベント

実は、庶民にも江戸城内に入るチャンスがありました。そのひとつが、「御祝儀能」という能のイベントです。幕府は将軍宣下や跡継ぎの誕生などの祝い事や重要な儀式のとき、城内の能舞台で能楽を催していました。その際に、江戸町民も城内で将軍や武士とともに能を鑑賞することができたのです。これを「町入能」といいます。招待されるのは江戸各町の家主クラスで、朝と昼の入れ替え制だったようです。とある記録には、約5,000人の町人が招待され、朝と昼に約半数ずつ、町入能が開催されたようすが記されています。

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